1か月健診直前に行った産後ケア(※)も良いリフレッシュになった。保健師さんから案内された内容を見ると、近所にはいくつか産後ケアを行っている助産院があった。
当初、入院していた病院で二泊三日のデイケアを申し込んでいたのだが、その病院だと一度退院してしまうと利用できないことがわかった。入院を延泊する形になり、しかも赤ちゃんの夜間預かりがないということで、「早く退院したい」「休息のために産後ケアを利用したい」と思っていた私は、「それでは意味がない」と思ってキャンセルしてしまった。
それで、自宅から歩いていける産後ケアを探すと10〜15時の日帰りのデイケアをやっている助産院が見つかり、俗にいう“魔の3週目”で寝ない息子をあやしながら、まとまった睡眠をとりたい一心で深夜3時にWeb予約を入れた。
育児の悩みを記入する欄には昼夜逆転していて息子が寝ないことも書いた。赤ちゃんの預かりがなくて昼寝できなかったとしても、ずっと夫以外の大人と会話していないし、せっかく区からの助成がきいて1日6000円のところが3000円になるしで、気晴らしになるかもと思い申し込んだのだった。
翌日、さっそく電話がかかってきて「お母さん、寝てないですよね? 当日は赤ちゃんを預かるので寝てくださいね」と言ってくれた。久しぶりに息子のことを気にせず眠れるかもしれないと楽しみになった。
※出産後の母親が心身を回復し、育児に慣れるための支援を受ける制度。助産師などによる体調チェックや授乳・育児相談、休養のサポートな度が含まれる

つかむ力が強くなってきた
当日、息子を抱っこ紐に入れて伝えられた住所へ向かった(安全のため、ホームページには建物名までは記載されておらず、予約した人にだけ詳細な住所を伝えられる形だった)。
普通のマンションのひと部屋が助産院になっており、アットホームな雰囲気だった。
助産師さんというと妊婦時代からの経験上「母乳のために甘い物や脂物は禁止!」といった厳しい指導や民間療法を勧めてくるイメージを持っていたが、案内された部屋に入るとおやつが用意してあり「このお菓子、京都の限定品だって」とGODIVAの生八ツ橋をくれたり、お昼にはローストビーフのお弁当が出たり、乳頭マッサージの最中に和やかな雑談に付き合ってくれたりと、助産師さんのイメージが覆された。
そして息子を預かってくれて3時間ほど昼寝の時間があったが、息子がいない空間というものが久しぶりすぎて緊張してしまい、せっかく昼寝の時間をもらえたのにウトウトしかできなかったのが惜しかった。昼寝のために来たと言っても過言ではなかったのに。
また、早めに仕事復帰したく卒乳の相談をしたところから仕事の話になり、実は仕事で発達障害の本を出していて私自身も発達障害、息子に遺伝していないか不安ということを助産師さんに打ち明けた。
すると、「必ず遺伝するわけじゃないし、今は療育もあるし大丈夫ですよ」と言ってもらえた。このセリフは今まで散々自分に言い聞かせてきた言葉なのだが、第三者に言ってもらえるとホッとした。
他にも抱っこ紐の正しい使い方や息子のスキンケアなど、入院中は教えてもらえなかった育児情報を教えてもらい、昼寝と育児相談におやつとお弁当付きで3000円だなんて最高! と満足しながら帰路についた。次回の予約も入れている。