「来年もやってほしい」M-1審査員・ミルクボーイ駒場が絶賛されるワケ。王者たくろうの“7年間の停滞”を全肯定した圧巻の“一言”とは
「めちゃめちゃええっすね」に宿る、芸人への深いリスペクト
優勝者「たくろう」を救った、キャラクターと努力への全肯定
さらに、このたくろうの漫才におけるキャラクター解説によって、最終決戦でのたくろうのネタがより視聴者に伝わりやすいものになった点も大きな功績でした。 M-1ではキャラクターがあまりにも強いと、観客が物語に置いてきぼりにされる場合もありますが、今回のたくろうの最終決戦では駒場さんの解説が視聴者にこの人はおかしな状況に巻き込まれてしまったから挙動不審なんだ」という導入を与え、世界観を理解しやすくしたという側面がありました。 「認知度ゼロの漫才師でも2本の面白いネタがあれば優勝できる」という勝利の方程式を、2019年にミルクボーイが示したことで、今年のたくろうが見事に追随したのも非常にドラマティックでした。 来年のM-1グランプリでも駒場さんが審査員を務めるかは不明ですが、漫才師や漫才への愛が溢れる姿勢が世間に再確認されたことは間違いありません。SNS上でも「来年もミルクボーイ駒場に審査員をやってもらいたい」「コメントもわかりやすいし、優しく真面目に審査していてすごくよかった」といったポジティブな意見が多数見られました。 この審査をきっかけとして、2026年にはミルクボーイの漫才を観に劇場へ足を運ぶ人がさらに増える予感です。 <文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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