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次期朝ドラ主人公・見上愛って何者?『国宝』で新人賞、ジャンプ作品から大河まで“別人”に化ける驚異の振れ幅とは

 3月30日からスタートする2026年前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』で主人公に抜擢された俳優・見上愛さん。第49回日本アカデミー賞では、映画『国宝』で新人俳優賞を受賞し、いま確実に“次の主役”として名前が挙がる存在となっています。

『風、薫る』主演の見上愛とは?

 見上さんは2000年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科出身で、現在25歳。2019年のデビュー以降、映画『不死身ラヴァーズ』やNetflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』で主演を務め、NHK大河ドラマ『光る君へ』など話題作に次々と出演。さらに今年はアニメーション映画『ALL YOU NEED IS KILL』や映画『正直不動産』といった待機作も控えており、まさに飛躍の年を迎えています。  彼女の魅力は、単なる「若手実力派」という言葉では収まりません。どこか危うく、それでいて強く印象に残る“眼差し”。観る者の感情を静かに揺さぶる、不思議な引力を持っているのです。  なぜ彼女はここまで人を惹きつけるのか。その理由を、出演作とともにひも解いていきます。

「余白」で語る演技が、心をざわつかせる

 見上さんの演技を語るうえで欠かせないのが、「余白」の使い方です。  その真価が際立ったのが、受賞作となった映画『国宝』でしょう。見上さんは、吉沢亮さん演じる主人公・喜久雄が京都の花街で出会う芸妓・藤駒役を演じました。  見上さんはこの役のために、日本舞踊や三味線、芸妓としての所作を徹底的に習得。さらに作中では10代から30代までの時間の流れを一人で演じ分けるなど、難易度の高い役どころにも挑んでいます。  注目すべきは、その表現の“抑制”です。決して感情を大きく外に出すわけではない。それでも、ふとした視線や間、わずかな表情の揺らぎから、複雑な内面がにじみ出ています。  たとえば、喜久雄との間に授かった娘・綾乃が喜久雄に目を向けてもらえず、藤駒が思わず駆け寄る場面。多くを語らずとも、その一瞬に込められた感情の重さが伝わってきます。芸妓という立場ゆえに踏み込みきれない距離感と、それでも消せない想い。その“言葉にしない部分”こそが、強い余韻を残すのです。  またNHKドラマ『きれいのくに』では、自分の顔に自信が持てない高校生・凛を演じました。繊細で揺れ動く思春期の感情を、自然体でにじませる。その抑制の効いた演技が、かえってリアルな痛みとして伝わってきます。
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作品ごとに別人のように変わる振れ幅
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