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「娘は小学校の卒業目前で退学」家族でハワイ移住した元テレ朝アナが“迷い”明かす。子連れ世界一周を経験したママに話すと

環境を変えるだけでは変わらない、子育ての本質とは

 教育について考える中で、もうひとつ、私の中で大きかったのが、息子のことでした。  日本の私立の小学校に通っていた頃、息子はしゃべりすぎてしまう性格で、和を乱し周りと対立することがありました。うまく馴染めず自己肯定感がどんどん下がってしまっていました。  ハワイに来て、多様性が受け入れられる環境に変わり、ひとつの価値観に縛られず、もちろんよかった面もあります。個性が受け入れられて、少しはラクになるのではないかと思っていました。  けれど実際には――環境が変わっても、うまく言葉にできず、気持ちがあふれてしまい、キレてしまうということがあって。  そんな彼を受け入れてくれる世界はどこにもない。だから直さなきゃいけない部分ではあり、どうしていいのか悩んでいました。  そんな息子の様子をかかさんに相談したとき、こんな言葉をかけていただきました。 「きっと、頭の中の言語化がまだうまくできていないんだと思います。言いたいことはあるのに、それをどう表現していいかわからないから、行動で出てしまう。もし私の娘が同じ状況であったら、家庭の中でとことん言葉にする手助けをします。“本当はどうしたかったの?”って、一緒に整理していく。 そして、“じゃあ次はどうする?”って、解決策も一緒に考える。もちろんすぐにできるようにはならないと思います。でも、それを繰り返していくことが大事だと思います」  さらに、ふたつの言語を操らなきゃいけないという環境だからこその難しい点もあります。 「今は日本語と英語が混ざる環境でもあるから、余計に混乱している部分もあると思います。だからこそ、家庭の中で安心して言葉を使える時間がすごく大切なんです。忙しい日々の中でも、スマホを見ないで1分でも長く子どもと向き合う時間を作る。ここに安心材料があると、子どもの意見をたくさん引き出すことができます。 ただ聞いてあげるだけでなく、親としての意見をちゃんと伝えてあげる。そうやって、子どもの心を育てるのが大事なのかなと思います。週末でもいいからちょっと違う環境に入れてみると、また切り替えができるかもしれませんね」  その話を聞いて、はっとしました。  環境のことばかりに意識が向いていたけれど、本当に大事なのは、そこではなかったのかもしれない。  どんな場所にいても、子どもが安心して気持ちを言葉にできること。そして、それを受け止めて、一緒に考えていくこと。  結局のところ、子育ての本質は、「どこで育てるか」ではなく、「どう関わるか」なのだと気づかされました。

親子で見つけた「レールの外の景色」

大木さんのお子さんたち 今回のかかさんとの対話を通して、改めて親子で海外に身を置くからこそ見える景色があるのだと実感しました。  今私が抱えている揺らぎは、日本にいてレールに乗っているだけでは見えなかったことです。言葉が通じない。文化が違う。それだけで、当たり前だと思っていた世界は一気に広がっていきます。  そしてその一つひとつの経験が、子どもにとっての「枝」になっていくのだと、かかさんとのお話を通して、大きな力をもらいました。  子どもと過ごす時間は、本当にあっという間です。それなのに私は、「悩んでいる」と言いながら、目の前の子ども自身を、きちんと見られていなかったのかもしれません。  どんな環境を選ぶかも大切ですが、それ以上に大切なのは、その環境の中で何を感じ、どう関わるか。  子どもと過ごす限られた時間の中で、一緒にどんな景色を見て、どんな経験を重ねていくのか。その一つひとつが、きっとこれからの人生の「枝」になっていくのだと思います。  そんな時間をほんの少しでもいいから、意識的につくっていきたいと思っています。 【参考記事】⇒親子でハワイ滞在 サマースクール2026 〜いつものハワイ旅行を「教育旅」にしよう 〜 【Voicyで聴く】⇒音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」 <文/大木優紀>
大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
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