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タラソテラピーの癒し効果に大人の男女が再注目

タラソテラピー

三河湾側から撮った「タルゴ ラグーナ」外観。1Fがタラソ、2Fがフロントやカフェ、3Fがホテル

「タラソテラピー」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。「エステの一種でしょ」「海藻パックでしょ」ぐらいの認識の人が多いのでは?(筆者もそう思ってました)。本来は海水・海泥・海藻などを生かした「海洋療法」で、本場フランスでは一部健康保険の対象でもあるのですが、日本では「若い女性の美容法」と見られがちでした。

 ところが最近、アラフォーからシニアの男女が、健康法としてのタラソテラピーに再注目しているというのです。

 日本にタラソセラピーが上陸して約20年、国内最大規模の施設は、ちょっと意外な場所・愛知県蒲郡市にある「タルゴ ラグーナ」です。2013年4月、この「タルゴ ラグーナ」が海洋療法の原点に戻るべくプログラムを見直し、定期利用や長期滞在がしやすいよう利用料も約3割下げた……と聞き、限りなくおっさんに近い四十路女のわたくしが体験取材に行ってみました。

初めて体験した、完全なる脱力状態



 新幹線ひかり号とJR東海道線を乗り継ぎ、東京駅から約2時間半。徹夜明けのズタボロ状態でたどりついた「タルゴ ラグーナ」は、三河湾のほとりにありました。目の前は、ちょっと日本離れしたムードのヨットハーバーです。

 タルゴとは、南フランスに本社を置き、海洋療法のトリートメントで使われる化粧品や技術を提供している世界的ブランド。同社と本格提携を結んだ日本初の施設が「タルゴ ラグーナ」だそうです。

 まずはセラピストのカウンセリングでプログラムの相談をし、さっそく「タラソプール」へ。海水のプールであるタラソプールは、タラソテラピーの原点で、同施設のプログラムにはすべて「タラソプールツアー」が入っています。

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タラソプール

「ウチのタラソプールは、1~3日に1度、船で沖に出て新鮮な海水を運んできているんです。プールは約150の水流孔からジェット水流が出るよう設計されていて、歩きながら全身をマッサージしていきます。世界的に見ても、これだけの規模とレベルのタラソプールは珍しいと思います」と言うのは、支配人の山本剛央さん。タラソ一筋20年のプロです。

 正直いって、事前に「素晴らしいタラソプール」という情報を聞いても意味がわからなかったし、プールの中を歩くのはめんどくせーぐらいに思っていたのです。ところが! 約30分、タラソプールの中を歩いてみて、完全に認識が変わりました。

 海水の力はすごいわ。プールは15のゾーンごとに33~36度で微妙に水温が変わるよう調整されていて、ヒヤッとしたりジワッと温まったり。ガチガチになった筋肉をほぐすようにゆっくり歩き、ジェット水流で身体の各部分をマッサージしていきます。

 なかでも感動的だったのは、ゾーン13の「フロアージェット」。下から出る強い水流に身をまかせると、海水の浮力によって、プカプカと浮遊状態になります。すべての筋肉から完全に力が抜けた状態を、はじめて体験しました。母親の羊水の中にいるみたい……生物が陸に上がる前ってこんな感じかも……。

エステというより”湯治”のイメージ



 海水の成分は、人間の血液のミネラル成分とそっくりだそうです。1904年にそのことを発見したフランスの生理生物学者・ルネ カントン博士が、「海洋療法」を医療として確立させました。タラソプールは、海水パワー+33~36度の水温差+ジェット水流で、新陳代謝が高まってむくみが取れる、海水の利尿作用でデトックスできる、免疫力や自然治癒力が促進される、など様々な効果があるとか。

 私が実感したのは、体の内側からポカポカすることと、やたらトイレが近くなること。邪悪な思いも一緒にデトックスされたかもしれません。

 タラソプールのあと体験したトリートメントは、以下のとおり(初日~翌日)。

1.アフュージョンスクラブ
(温海水のシャワーと、スクラブでの全身マッサージによる角質ケア。スクラブ以上に、暖かい海水のシャワーと水音がこんなに心地よいとは驚いた)
2.アルゴパック(ご存知、海藻の全身パック)
3.オイルマッサージ(アロマと海藻成分が入ったオイルでマッサージ)
4.ハマム~ナッピング(スチームサウナのあと、シーツで包まれる温熱療法)

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 朝食とランチは、2Fにあるタラソカフェで。近くの形原漁港から届いた魚介類や、県内の農家で採れた野菜が中心。愛知の特産品は自動車だけじゃないんですね。ランチはメインをオーダーして、副菜はバイキングなのですが、ひじき・豆・野菜など、これでもかっていうぐらいヘルシーなものが並んでいました。

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 タラソテラピーを体験してみてわかったのは、エステとは快感の種類が違うということ。エステの至れり尽くせり感もいいけれど、タラソは自分の中の自然治癒力を呼び覚ます気持ちよさがありました。

タラソテラピー

朝7時半から「気候療法ウォーキング」もやってみた。前日は寝たのが朝7時半だったのだが……

「ヨーロッパのタラソテラピーは、日本でいう『湯治』のイメージに近いのです。ウチも、40~50代の女性や、男性のお客さんのリピーターが多いですよ。半年に1度、あるいは季節ごとに、海の力で心と身体をリセットして頂きたいですね」(山本さん)

 実際、プールや館内で見かけたのは、ほとんどがミドルからシニアの男女。私のようなおっさん女子が一人で来ていても、肩身が狭くありませんでした。

たった1~2日で健康になるのか?



 タラソテラピーを楽しんでみたい人のために、余計なお世話ですが、個人的に思うところを挙げておきます。

タラソテラピー

3Fの「ホテルラグーナヒル」は全15室。この部屋は海側ツイン

◆できるだけ長くタラソプールに浸かる

各種トリートメントをテンコ盛りに予約したくなりますが、やっぱり肝はタラソプール。まずは一番シンプルなプログラム――夏の季節限定プログラムでいうと「タラソウェルネス」(9800円、プール+2種類のトリートメント)から始めてもいいと思います。施設としては儲かんないかもしれないけど。

◆できれば1泊したほうがコスパがいい

私は1泊しましたが、それでもけっこう忙しかった。日帰りだと、充分にプールを堪能できない気がしました(宿泊料は1室2名利用時・朝食付きで、1人8400円~。曜日や部屋のタイプによる)。

タラソテラピー

11月末から目の前のヨットハーバーが、こんなふうにイルミネートされるそう

◆(相手がいるなら)カップル&夫婦で来るとサイコーかも

ホテルエステは、男性が手持ち無沙汰になりがち。でもタラソはプールで一緒にゆっくりできるし、特にライトアップされた夜のプールは、冷え切った夫婦関係をも温めてくれるでしょう。海を見下ろせる屋外にある「アウトバブル」ゾーンは、温泉旅館の部屋付き露天風呂(たいていショボい)よりもラブリーです。

 帰りにぜひ寄るといいのが、車で3分の所にある「フェスティバルマーケット」の「おさかな市場」。海産物のお店が立ち並んでいて、車じゃないのが残念! 海鮮丼やら鮨やらをガッツリ食べて、魚や貝を買い込んで帰ることをオススメします。

 さて、体験する前に最大の疑問だったのは、たった1~2日タラソに行ったからって健康になるのか?ということ。実際、翌日からズタボロ生活に戻ってしまいました。でも、タラソプールで初体験したあの完全なるリラックス状態を、心身が記憶しているのです。自分が不健康であることすら忘れてしまう現代人が、「定期的に身体をニュートラルな状態に巻き戻す」(山本さん)ことは意味があると思いました。

【タルゴ ラグーナ】
〒443-0014 愛知県蒲郡市海陽町2-8 
予約センター TEL:0533-58-2888(10:00~20:00)
http://www.thalgo-laguna.jp/

<TEXT、PHOTO/女子SPA!編集部  写真は一部、施設提供>




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