Lifestyle

離婚には“奇跡のタイミング”ってものがある【シングルマザー、家を買う/10章】

<シングルマザー、家を買う/10章>

バツイチ、2人の子持ち、仕事はフリーランス……。そんな崖っぷちのシングルマザーが、すべてのシングルマザー&予備軍の役に立つ話や、役に立たない話を綴ります。


(前号までのお話)
ようやくマイホームが手に入るかと思いきや、今度は「初期費用」の壁が――。貯金も生活費も0円になりながらも、明るいママ友と母子手当に助けられながらマイホーム生活が幕を開けた。

高級マンションで節約レシピ



 実は、家を買うのは2度目だ。

 結婚していた当初に、横浜のみなとみらいというアーバンでゴージャスな土地に高層マンションを購入していたのだ。今となっては、記憶はあるが、その事実が信じられない。

 とはいえ、私たち夫婦が当時お金持ちだったわけではなく、完全に元旦那の“ステータス”のために購入していたと言っても過言ではない。そのため、毎月のローンはかなりカツカツ。二人がフルで働いても生活費に余裕がでることがなく、毎月マイナスになる通帳とにらめっこの日々だった。

 今考えても、よく生活ができていたと思う。このときに手に入れた節約レシピは今もかなり役に立っている。高級マンションに住みながら、毎日節約レシピを作るというなんともハテナな結婚生活は、入居してから3年も持たずに終焉を迎えた。

【シングルマザー、家を買う/10章】 残ったのが、このマンションである。離婚の条件として、マンションの権利は私にある。立地は最高、部屋は狭いが使いやすい2LDK。私と子どもたちがそのまま住んでもいいが、毎月のローン返済は15万5千円。実家も遠い。完全に無理である。

 元旦那が地方転勤を決めた後、その物件は賃貸物件にして貸していたが、私たちが離婚し、家を購入するときと同じタイミングで住んでいた人が引っ越すことになった。となると、この翌月からローン返済に充てていた家賃がなくなるので、15万5千円を私が払わなくちゃいけなくなってしまうのだ。これは無理だ。だって通帳には10万円もないのだから。

“みなとみらいバブル”の奇跡



 そこで、このマンションを思い切って売ることにした。幸運にもその当時はみなとみらいに新しい商業施設ができる直前で、土地としてはバブル絶頂。みなとみらいは、いまあるマンションの他にはマンションを建てないらしいので、ここに住みたいなら中古のマンションを買うしかないのだ。

 となると、新築で買った人よりも、中古で買った人のほうが高くマンションを購入するというにわかに信じられない現象が起きていた。私のママ友にも実際に、この情報を入手した途端にすぐに家を売りに出し、1000万以上の利益を手にして湘南に一戸建てを立てたツワモノがいる。人間、瞬発力と決断力が大事だ。

 そんな奇跡のタイミングで離婚できた(ポジティブな)私は、迷わず、いや、前のめり気味に家を売りに出した。

⇒【後編】「リフォームローンの高い壁。リノベーションは叶わぬ夢?」に続く http://joshi-spa.jp/205636

<TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ>

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【吉田可奈 プロフィール】
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky

シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

シングルマザーが「かわいそう」って、誰が決めた? 逆境にいるすべての人に読んでもらいたい、笑って泣けて、元気になる自伝的エッセイ。

あなたにおすすめ