話題のあのジムでダイエット開始!【シングルマザー、家を買う/23章・後編】

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 もはやシングルマザーという時点で、モテや非モテなどの対象からは外れるのはわかっているが、私たちには、シングルマザーと結婚し、今も子孫を残し続ける谷原章介(の奥さん)という全シングルマザーの希望の星がいるのだ(もしくは田辺誠一でも可)。

 そんな運命の出会いがもしかしたらあるのかもしれないのに、このままブクブク女子プロ街道に足を踏み入れては絶対にいけない! だって、まだ私は当時32歳だったのだから! 世の中にはたくさんのステップファミリーがいる。その可能性を自分から握り潰すにはまだ早い。これはとりあえず、とりあえず……

「痩せよう!」

シングルマザー、家を買う/23章・後編

仕事でダイエット!



 そう胸に決意した私は、後に、自分の引きの強さに驚くこととなる。この1カ月後に、ある健康雑誌から「ダイエットの体験記事を書かないか」という申し出があったのだ。迷うことなく、すぐに、いや、少し食い気味に「イエス!」と返事をした私は、生まれて初めてダイエットジムに足を踏み入れることとなった。

 これまで、様々なダイエットに挑戦したことがあるが、どうしたって痩せない。基本的に食事に対しての意志が弱いのだ。それに、話を聞いて、原稿にするというライターの仕事は基本的にデスクワークであり、その間お菓子だ、甘い飲み物だと飲んでいたら、そりゃブクブク太るのもわかる。子供がいれば、ジムにもランニングにも行けない。そんななか、娘がいきなり「かぞくでおしりがでかいひとグランプリ」を開催したときは真剣にブチ切れた。子供の純真さは時にナイフより鋭い。

 ちなみにお尻が大きいと安産だということを信じ、救いとして生きてきたが、娘は記録に残る難産で、56時間かかった。お尻が大きい=安産というのはウソだと私は声を大にして言いたい。

 もう一度言いましょうか。お尻がデカくても難産でしたよ!

 そんなお尻を武器にして原稿が書けるわけでもなく、ぼってりとしたお肉たちはまったく余計なもの以外の何ものでもない。それらを、このダイエットジムはちゃんと落としてくれるのだろうか……。しかし、これも仕事のうち、なんとしてでも落とさねば(なんて恵まれた仕事なのだろう)。

 私はこの仕事を、これまでにないくらい本気で取り組もうと意を決したのだった。二度と「女子プロ」と言われないために――。

もはや恥なんてない



 カウンセリングに向かった私を待っていたのは、とてもスレンダーな美女だった。その美女は、なぜ私がダイエットをしたいか、仕事の内容、そしてダイエットの後、いったい何をしたいのか、どうなりたいのかを聞いてきた。

 アンケート用紙には「異性にモテたい」「自分に自信を持ちたい」「もっとキレイになりたい」など、欲望に満ちた答えが並んでいる。もはや、全部該当する私は胸を張って「全部です!」と声高らかに叫んだ。もはや恥なんてない。だって仕事なのだから!(と言い聞かせる)

 その後、理想の身体作りを手助けするためのトレーナーと運命の出会いを果たすのである。その話は次回にでも。

<TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ>

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【吉田可奈 プロフィール】
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky

※このエッセイは毎週水曜日に配信予定です。

吉田可奈
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky
シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

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