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二階堂ふみは本物の“こじらせ女子”

 園子音監督の話題の新作『地獄でなぜ悪い』(9月28日より公開)にも出演し、今もっとも注目されている女優・二階堂ふみ。  テレビドラマ『Woman』で、満島ひかりの義理の妹・栞役をやった人、というほうがピンとくるかもしれません。情緒不安定な栞の危うさは、登場するたびに画面に緊迫感を走らせ、自らの罪を告白する長台詞のシーンでは見ているこっちの息がつまりそうになるほど……。
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二階堂ふみの公式サイト

 そんな難しい役どころを演じきった二階堂ふみは、なんと1994年生まれの19歳。10代らしからぬその演技力はいったいどこから生まれたのでしょうか?

二階堂ふみの10代とは思えないマニアックな趣味は本物?

 まず、自称“ヘンタイ”だという彼女が、Twitter上で公言している“好きなもの”が、10代女子としては異常です。
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映画『地獄でなぜ悪い』の二階堂ふみ(映画公式サイトより)

 憧れの俳優はブリジット・バルドーやジーナ・ローランズ、高峰秀子、スティーヴ・ブシェミ。好きな監督はエリック・ロメール、興味をしめしていた作品は『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』『吉原炎上』『ホーホケキョ となりのやまだくん』『ゴーストワールド』などなど。  音楽ならザ・クラッシュ/アークティック・モンキーズ/イギー・ポップ/ラモーンズ/キッス、愛読書は『性に目覚める頃』(室生犀星)/『存在と時間』(ハイデガー)/『破産』(嶽本野ばら)などなどなど…。  19歳でこんな趣味ってありえるでしょうか? シャラくさい年上の男の受け売り? かと思いきや、去年彼女にインタビューした週刊SPA!の編集者はこう証言します。 「いや、本当に好きみたいですよ。インタビューで好きな監督を聞くと、『歓待』の深田晃司監督や、旧ソ連のヴィターリー・カネフスキー監督の名がスラスラ出て、ちゃんと観てるっぽかった。受け売りという意味ではなく、年上の映画監督とかの影響は受けているでしょうけど。機嫌が悪かったりしたらどうしよう、とドキドキしましたが、普通に礼儀正しいお嬢さんでした」  恋人だと噂の俳優・新井浩文は34歳だし、出ている映画も園子温・三池崇史・熊切和嘉といった監督の作品。いい意味で”こじれる”のは当然かもしれません。

二階堂ふみのエリカ様ばりに奔放な発言

 また、たびたび驚くような発言をし、話題になることも。  映画『脳男』の記者会見では、首を絞められるシーンで本当に気絶しそうになったと語り「みんな死ねと思った」と発言。同映画の監督から、病的に痩せてほしいという依頼があった時には「なんだよ早く映画終われと思った」と言い放ち話題に。 「感動する邦画になかなか出会えません」(「AERA」2012年10/29号) 「世界より宇宙目指してます」(「週刊SPA!」2012年1/24号) 「もっと変態と仕事がしたい」、「かくいう私も変態です」(ともに「週刊朝日2012年2/24号」)、 「(好きな男性のタイプは)特攻服が似合う人です」(Twitter上で発言) などパンクな発言が次々と飛び出します。  プロインタビュアーの吉田豪氏も、「二階堂ふみに『ルックスは普通ですよ。芝居に関しては誰にも負けない自信があります』と言われてシビれました!」(「週刊SPA!」2012年1/24号)とのこと。

二階堂ふみ、友達がひとりもいなかった沖縄時代

 こんな二階堂ふみのバックボーンは――。  雑誌『nicola』のモデルとして活動したのち、14歳のときに映画『ガマの油』で女優デビュー。2011年には映画『ヒミズ』で日本人初のベネチア国際映画祭・最優秀新人俳優賞を受賞、と華々しい経歴を持つ彼女。  地元・沖縄ではさぞかし人気者だったのでは?と思いきや、友達がひとりもいなかったそう。本来、社交的な性格ではなかった上に「みんなと同じ服というよりは、好きな服が着たいと思う」(「AERA」2012年10/29号)ため、一時期はロリータファッションにはまり、周りからも浮いていたといいます。  ネット上では“中二病”とも囁かれる一方で、サブカル男子に人気の彼女ですが、どうもその”こじらせ女子”ぶりは本物のようです。  トロント映画祭で観客賞を受賞した映画『地獄でなぜ悪い』( http://play-in-hell.com/ )では、ヤクザの娘を演じています。今回はどんな変態っぷりを見せてくれるのか楽しみです! <TEXT/そらこ>
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