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結婚したい人が激減。でも「私もできない」は間違った思い込みです

所得が減っているのは結婚できない理由にならない!

 具体例をあげてみましょう。結婚する若者が減っているというニュースが流れる度に必ず「若者の収入が減っているからだ」と解説する人が現れます。確かに、正規雇用と非正規雇用では、正規雇用の人のほうが結婚する割合が高いというのは事実です。  ところが、平均的に収入の多い大都市在住者よりも少ない地方在住者のほうが結婚率は高く、平均的に収入の多い大卒よりも少ない高卒のほうが結婚率は高いというデータもあります。つまり、経済的な理由以上に居住地や学歴というファクターのほうが、結婚に与える影響が大きいと考えられるのです。  これはおそらく、娯楽の充実度や理想とする結婚像との乖離が影響していると考えられます。確かに経済的な理由はとても大きな要因ですが、それだけで物事を判断するのがいかに安直かお分かりいただけたでしょうか? 結婚3

「見た目のよさ」と結婚は関係ない

 また、外見に関しても思い込みが多い分野です。「外見が良い=モテる=結婚できる」なんて方程式はもう20世紀のお話。幼稚園の運動会に来ているお父さんお母さんの顔を見に行ってもらえれば分かりますが、彼ら彼女らは美男美女ばかりでしょうか? もちろんそんなことありませんね。  むしろそうではない人も多いように感じます。子育てや仕事が忙しくて自分の見た目に気を遣っていられないというのは確かにその通りでしょう。ですが、彼ら彼女らが婚前は気を遣っていたかと言えば、そうではないケースのほうが多いと感じています。おそらく、自分の見た目に気を使うという「娯楽」がないから、すんなりと結婚生活に入っていけた、という側面も考えられるのではないでしょうか? こうすると外見と結婚には全く相関関係がないことが分かります。よく、婚活コラム等で「結婚したいならば男ウケをする見た目を!」というアドバイスをする記事を見かけますが、いかに20世紀的でトンチンカンなアドバイスか分かりますね。  このように実際の統計やサンプルを見ていると、世間で言われているような「結婚できない理由」なんてそのほとんどが単なる「傾向」に過ぎず、傾向通りではない人なんてたくさんいるということが分かります。  自分は結婚できる、もしくはできないかもしれない、なんて結論を自分で勝手に出さずに、目の前の相手と誠実に向き合い、コミュニケーションを学んで行くことが大事だと思います。
勝部元気

山中湖と富士山。梅雨明け後の夏山シーズンが待ち遠しいですね

<TEXT/勝部元気> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気】 1983年東京都生まれ。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEO。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)、twitterは@KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』が発売中
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。

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