医者がいない!? 激安美容クリニックが安すぎる理由
レーザーや注射など“メスを使わない”美容医療が、ずいぶん身近になってきました。最近は、クーポンサイトなどで安い美容クリニックの施術チケットがバンバン出ています。レーザーや光治療のチケットが1回数千円のものもザラ。
クーポンでなくても、大手クリニックの中には、安さを売りにしているところもあります。例えばシミ治療のフォトフェイシャルでも、1回2000円のところもあれば、60000円以上するところもあり、その値段の違いはどこから出てくるのか、素人にはわかりません。
そこで、レーザー治療で有名なシロノクリニックの寺井美佐栄先生(池袋院院長)に話を聞きました。
「値段の違いは、主に、治療機器の値段と人件費によると思います」と寺井先生は言います。
同じような目的の施術でも、治療機器には何種類かあって、それはクリニックの料金に反映されるそうです。
「例えば、当院で入れている『フラクセルレーザー』(皮膚再生治療)や『ウルセラ』(リフトアップ)は、FDA(米国食品医療品局、日本の厚生労働省にあたる機関)に認可された機器です。つまりその安全性や効果が認められた機器ということです。こういう機器はやはり高いんですよね。(寺井先生、以下同)
高い機器を使ったほうが効果も高いということでしょうか。
「一概には言えませんが、そういう傾向はあると思います。安い機器は熱が弱かったり、照射の焦点がちゃんと合いにくいといった精度の問題はあると思います」
機器の違いよりもっと料金に関係するのは、人件費だそうです。
「一番の違いは、カウンセリングや施術を医師がやっているかどうかです。同じ施術を何回かやる場合でも、肌の状態は日によって違いますから、当院では毎回医師が診察をします」
確かに、安さで知られる某大手クリニックに行ったときは、最初にチョロッと医師が出てきて簡単な話をして去っていったきり、二度と会うことはありませんでした。その後の施術は毎回女性スタッフでした。
また、別のクリニックを取材した際に医師が言っていたのは、、「ひどいところになると、医師が常駐していないクリニックもある」という実態。医師に名義だけ借りて、あとは看護師やアルバイトの女性を雇って運営するとか。医師の間では、“名義を貸すアルバイト”があるそうなのです。
いくら安くても、医師が出てこないクリニックはキケンですね。

1)治療機器の値段が料金に反映される
2)医師がどのぐらい関わるかで料金が違う

寺井美佐栄先生
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