松居一代はなぜ乱心したのか?「人は“敵”を作るとラクになる」
連日、ワイドショーや週刊誌をにぎわせている松居一代。LINEの公式アカウントが開設されるやいなや、一晩で10万人超の“友だち”が登録されたとかで、今、彼女の一挙手一投足に注目が集まっています。
いったいなぜ彼女はあそこまで暴走するのか――。精神科医の春日武彦氏に聞きました。
暴走の最たるものは、船越英一郎を告発する一連の恐怖動画でしょう。彼女は、スッピンで上目づかいにカメラを見つめ、ときに胸に両手をあて、ときに声を荒げ……どうにも芝居がかっているように見えてしまう……。
しかし、春日氏は、「あの語りも意図的ではないのでは」と分析します。
「浮気をした旦那をやっつけるにしても、人を責めるにしても、女を上げるやり方はあるはず。それなのに、話がバイアグラ100mlとか、ゲスな方向にいってしまってますよね。『自分は下品な人間です』といっているようなやり方で、決して狙っているわけではないと思いますよ」(春日氏、以下同じ)
ここで念のため一連の騒動をおさらいしておくと、コトの発端は6月27日。彼女が還暦を迎えた2日後のブログで、“1年5か月もの間、尾行をされていて、逃亡生活を送っている”と明かしました。
その数日後、YouTubeに「週刊文春にだまされた」「船越英一郎の裏の顔」などと題した動画を次々と公開。船越が、松居の友だちとW不倫をしている、松居の財産を奪って離婚することを企てていると、告発はエスカレートするばかりです。
語られた内容の真偽はわかりませんが、彼女は「自分こそが被害者だ」と心底思い込んでいるようす(そういう人っていますよね…)。
そんな松居一代について、春日氏は「痛々しいよね。どことなく、親近感に近いものも感じる」と言います。
「物事がうまくいかなかったとき、それをどう解釈するかでその人の生き様がでるものです。自分の努力が足りないと考える人もいれば、自分が損をしていると被害的になる人もいる。どちらのスタンスに立っても、自分の中でつじつまは合うのですが、被害的になるほうが人としては自然なんです。敵を作り、誰かのせいにするのが一番簡単だし、ラクですから」
確かに、ままならないことの責任をすべて自分で引き受けていたら、うつ状態にもなりかねません。
同居中、船越に対して松居が暴言・暴力の限りをつくしたことも報道されているのですが、彼女は“100%被害者”になることで、自分を保っているのかも。
でも、だとしたら「こんなはずじゃなかった」ことに遭遇したとき、誰もが“松居一代化”する可能性があるということ!?
「うまくいかないことが惑星直列的にすべて重なると、自分自身が壊れていく不安感に襲われ、被害者意識を増幅しかねません。ひとつでもふたつでも、変わらず軌道に乗り続けている何かがあれば、まだ、救われるのでしょうけど」
さらに、春日氏は「松居さんの場合、年齢的にも肉体的な不調が出てくるころで、それも引き金のひとつになった可能性もある」と指摘。
「一般論ですが、60歳をすぎて無力感から暴発する人は、意外といるんですよ」
7月11日の松居一代のブログを見ると、そこには、「この戦いは、夫婦の問題じゃないんですよ。ただの、夫婦げんかでは、ないんですよ。芸能界の恐ろしさ39年間身を置かせていただいたこの、芸能界の恐ろしさに立ち上がっているんです」とありました。
さらに、13日にアップした動画第8弾では、女性脚本家から船越宛ての手紙を暴露…。
次々と表れる彼女の新たな敵に、また注目が集まりそうです。
<TEXT/女子SPA!編集部>
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