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46歳シングルマザー、激安風俗での過酷すぎる日々

 若い女性の貧困化はもちろん、年齢を経た女性の貧困はさらに深刻とも言える。今回は、子供を養うため風俗で働きはじめたアラフィフ女性に話を聞いた。

生活保護をもらい続けるため隠れて援助交際

 40歳を超えてシングルマザーになった澤田由美さん(仮名・46歳)。2人の子供を女手一つで育てるために、彼女は生活保護をもらいながらも役所にバレない“銀行口座に残らない仕事”を求めて、1回1万円の援助交際を始めた。 援助交際「時間だけはあるので出会い系やSNSを使って相手を探し、月2万~3万円はプラスになりました。けど、おばさん一人では限界があって、財布を持ち逃げされたり、『ババアじゃねーか!』と言われたり、怖い思いもしましたね」  安全を求めて、澤田さんは地元千葉県の風俗店の面接に行くものの「太っている」と落とされてしまい、逆に、豊満な女性が働く店では「中途半端」と落とされる。彼女がたどり着いたのは、都内の“風俗の墓場”のような店だった。 「どんな容姿だろうかまわない激安店です。70分ついても、もらえる金額は3000円。交通費がかかるだけマイナスの日もある。時折哀れんだお客さんがお小遣いをくれることもありますね」  お店では澤田さんのルックスはまだ“許容範囲”だそうだが、それでも客は一日平均1~2人だ。 「生存競争が激しくて、みんな指名欲しさに基本料金をもらうだけで“本番”もしてしまう。そんなだから店の常連客に『なんでお前は本番ヤれないんだよ!?』と罵(ののし)られたことがありますよ」

待機所では激しいマウンティングも

 そんな劣悪な職場環境のなかでも、同僚の女性たちによるマウンティングが行われるという。 「待機所でタバコを吸えば大袈裟に『けむたい!』と嫌がられるし、節約のためにお弁当を持っていったら『澤田さんは裕福だね』と嫌みを言われて驚きました。だって、ビッグマックセットを『久しぶりのリッチな食事だ』と泣きながら食べているコがいるんですよ。普段はどんなものを食べているのか、怖くて聞けませんでした」  待機場ではさらに貧困な女性が集まる一角があるそうで、その女性たちによる窃盗被害も多いという。 「待機所ではお金を盗まれたらヤバいので財布を肌身離さず持っている」と澤田さん。その財布には小銭しか入っていなかった。  そんな地獄の日々のなかで彼女の唯一心の支えは彼氏がいることだ。 「出会い系で見つけました。正直言ってまったく好みではありませんし、決して金持ちではないけれど、今後の一つの“保険”として繋ぎとめておきたいんです。好きじゃない男とセックスするのなんて、もう仕事で慣れっこですから」  息子2人はすでに成人を迎えているが、生活保護受給の条件もあって一緒に暮らすことはできないという。そんな状況ではどんな男でもすがらないといけない。安息の日が訪れるのはいつになるのか…。 ―女性の貧困と性 vol.4―
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