北海道が誇る「ロイズ」ポテチにチョコがけはアリなのか?【カレー沢薫の「ひきこもりグルメ紀行」】
【カレー沢薫の「ひきこもりグルメ紀行」Vol.15 北海道名物「ロイズ ポテトチップチョコレート」】
「今回のは食べだしたら止まらないヤツです」
そう担当に言われていた。
止まらない、と言ったらかっぱえびせんか私の課金だが、さすがにかっぱえびせんは送ってこないだろう。何故ならそこらへんで売っている。課金においてはむしろ食うものを我慢してでもやるレベルだ。
よって、今回は「スナック菓子系」が来ると予想した。
そして予想通り、担当から送られてきた食材の箱には「ROYCE’」と書かれていた。
「ROYCE’」。「女子どもへの北海道土産はこれにしとけば間違いない」でおなじみのロイズである。
そしてロイズと言えば生チョコレートだ。
生チョコレートを「食べだしたら止まらない」と表現する、センスと食生活、やばくないか。明らかに担当の先は長くない。
短い間だったし、会ったこともないが、世話になった、というか「また自分の手で仕留めそこなった」である。
生チョコレートをえびせんのごとく食うかはどうかは置いておいて、正直、女子どもの一員として「ROYCE’」にはテンションがあがる。
そもそも私には、どれだけ食い物の方が高級でも、本人の舌が78円という問題があり、特に海外製品になると有名ブランドチョコよりブラックサンダーの方が美味くないかと思ってしまうのだ。
まずブラックサンダーが安価で美味過ぎるのが問題な気がするが「ROYCE’」のチョコは日本製だからか、クセのないおいしさで、値段も手ごろ、贈呈すれば子どもは泣いて喜び女は失神するので土産としては最適、むしろ、土産にはご当地じゃがりこを1本ずつ配りROYCE’は自分用に買うという人も少なくないだろう。
つまりもらうものとして「ROYCE’」は大当たりだ。
しかし、箱を開けて、私は頭を抱えた。入っていたのが「ポテトチップチョコレート」だったからである。
「ポテトチップチョコレート」読んで字のごとく、ポテトチップスにチョコレートがコーティングされているヤツだ。今ではそう珍しいものでもない。
だが、平成30年になろうかというのに、この「しょっぱい菓子+チョコ」を未だに脳が拒否するという人間がいるのだ。少なくともここにいる。
文化レベルとしては火に怯える類人猿ぐらい低いのかもしれないが、竪穴式住居に住んでいた奴に今日から横穴式に住めと言ってもすぐにはウンといわないだろう。
もちろん、それらが不味くないことはわかっている、むしろ不味くないから困るのだ。
まぐろの寿司にしょうゆの代わりにチョコを塗ったというなら「不味い! 二度と食わん」と八名信夫の顔で言って、そのことは記憶から抹消すればいい。
だがチョコがけチップスは決して不味くない。どちらかと言うと美味い。だがどうしても「別々に食っても良くないか」という思いが拭えぬのだ。
ロイズと言えば生チョコレート…ではなかった
ポテチとチョコは別々に食べればよくないか?
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