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妻に不倫された夫は何を思う?「周りに“ダメ夫”と思われたくない」

離婚を思い止まらせた“ダメ夫”の烙印

――その後の夫婦関係は? 「妻には『アナタの好きにしていい』と言われました。1年半もだましていたのだから、どんな結果も受け入れると。でも私は、もし別れたら子どもたちはどうなる、親や職場にはなんて説明する? ってさまざまな考えが浮かんで、結論が出ませんでした。  なんだか、“ダメ夫”の烙印(らくいん)を押されたような心境で。離婚原因が妻の不倫だなんて、自分の甲斐性ナシを晒(さら)すようで誰にも言えないと思ったんです。実際、友人にすら相談しませんでしたから」 子供たち――夫婦の関係性より、世間体が気になったということですか? 「気にするというより、『世間からもダメ夫とみられるダメージに耐えられない』という感じです。この8年は妻と家族に尽くして真面目にやってきたのに……って」 ――結論はいつごろどのように出されたんですか? 「3ヶ月くらいひとりで悩み続けたのですが、子どもの手前、表向きは変わらず夫婦を装っていたこともあり、思考がマヒしてきたんですよ。それで、妻と話し合うことにしました。妻の中では妊娠中の私の裏切りがずっと燻(くすぶ)っていたそうです。だから『アナタに心から向き合えなかった』と。  でも、不倫をしたことで、家族の大切さや、恋愛とは違う家族の愛を再認識したとのことでした。『バカなことをした。もし許されるのならやり直したい』。そう言いながら頬を伝う涙を見たとき、すべて受け入れてやり直す覚悟を決めました」 ――今の気持ちを聞かせてください。 「2年が経ち、最近ようやく日常が戻ったと感じます。決心したものの、私の中で完全に消化するには時間がかかりました。妻の言動に敏感になったり、『それは本心なのか?』『まだ続いているのでは?』と不安になったり。  今も完全には吹っ切れていないですが、家族の笑顔を見るたびに、『これでよかったんだ』と思うようになれました。夫婦の問題は、時間が薬なこともあるのかもしれません」 =====================  今でも不倫の話はタブーな雰囲気だそうで、「テレビでその話題が出るたび気まずい」と苦笑いを浮かべる野澤さん。「女性はみんな“女優”ですよ。スクープされない一般人じゃ、男は気づけません(笑)」と、世の男性にやんわり警鐘を鳴らすのでした。 <TEXT/千葉こころ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
千葉こころ
ビールと映画とMr.Childrenをこよなく愛し、何事も楽しむことをモットーに徒然滑走中。恋愛や不倫に関する取材ではいつしか真剣相談になっていることも多い、人生経験だけは豊富なアラフォーフリーライター。
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