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菜々緒 はなぜ悪女役ばかり?“プロ悪女”を自称する腹のくくり方

 初の主演ドラマ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)で、型破りな人事コンサルタントを演じる菜々緒。  9等身のスリムなボディと股下85cmの美脚を惜しみなく披露し、さらにキックボクシングで相手をノックアウトさせるなど、スカッとする爽快な滑り出しで視聴率は初回9.6%、2話8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、まずまずです。
miss デビル

(C)日本テレビ

いまや悪女ポストを独占状態の菜々緒

 2015年『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(フジ系)で、凶悪かつ美しい殺人犯・橘カラを演じてブレイクした菜々緒。その後もオファーされる役柄はヒール役が多く、悪女を演じると当代随一でしょう。
菜々緒2015年カレンダー

『ファーストクラス』の頃の菜々緒(2015年カレンダー)

 自ら「プロ悪女」と宣言する菜々緒の、悪女を演じるルーツはどこにあるのでしょうか? 菜々緒自身はこう語っています。 「最初は悪役を演じることについて、『悪いイメージがつくんじゃないか』という心配の声や『かわいそうだね』という反応もあったけど、最近はそうでもないんです。そのきっかけはやっぱり『ファーストクラス』(2014年)でしょうね。  演じたレミ絵は悪女だけど、どこか憎めないキャラクターだったので、ハマリ役だと言ってもらえるようになりました。今では私が悪女を演じることをすごく楽しみに待ってくださる方もいて、悪役を続けてきて良かったなと思います」(ザ・テレビジョン2015年11/27号)  悪女を「ハマリ役」と捉える菜々緒を、芸能リポーターの川内天子氏は次のように分析します。 「俳優には2つのパターンがあって、一つは水谷豊演じる『相棒』シリーズのように“ハマリ役”を続けるタイプ。もう一つは織田裕二のように刑事役でブレイクしたものの、その後はいろいろな役を演じるタイプ。  最近の若い俳優は、一つの役に捉われない役作りをしていますが、菜々緒は悪女役に徹していますね。  意地悪な悪役ではなく、言いたいことを物おじせずにスパッと主張し、悪役だけど実は正義を掲げるような“ウラ正義”を潜ませているので、女性から共感されるわけです」(川内さん)

米倉涼子は悪女から撤退し、菜々緒は悪女を貫く

 他に悪女を演じてブレイクした女優といえば、松本清張シリーズ(2004~2007年)のヒロインを演じた米倉涼子です(『黒革の手帳』2004年など清張3部作)。  ところが『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズ(2012~2017年、テレビ朝日系)の強い女医役で高視聴率を取得してから、悪女役に戻る気配がなさそう。  米倉は悪女を続投したい気持ちもあったよう。大女優の故・森光子さんからも、手紙で「悪女はどんどんやりなさい。あなた、似合うし、悪女を演じられる女がいい女優だから。悪女をやりなさい」(週刊女性2014年7/15号)とアドバイスされています。 「『ドクターX』のオファーがあった当初、米倉は相当渋ったと言われていますが、スタートすると人気番組になりました。  ですが、米倉が悪女役から遠のいたからといって、空いた“悪女ポスト”に菜々緒が座っただけ…とは思えませんね。菜々緒は覚悟をもって悪女役に臨んでいます」(前出・川内さん)。

自ら「プロ悪女」と宣言

 川内さんの指摘通り、菜々緒は悪女役について次のように語っています。 「悪女や強いキャラクターは“やっぱり菜々緒にしかできないね”って言われるように、とことん追求していきたいと思っているんです」(週刊女性2015年11/7号) 「“私は悪女を演じる”ということを貫いています」(週刊女性2017年3/21号)  さらに“プロ悪女”と自ら命名しています。 「“プロ悪女”でもいいかも。(中略)『悪女バンザイ』です(笑)」(SWITCH 2016年10月号)
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悪女の原点『ラスト・シンデレラ』
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