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離婚の危機に浮気の予感…男性誌の「着回しストーリー」が想定外すぎる|辛酸なめ子

“男の嫉妬”を避けている?同情に訴えかける男性誌

 それにしても、暗い表情で、読者がこの服を買いたい気持ちになるのか、離婚の話し合いという設定に使われてブランド側は良いのか、ちょっと気になりましたが、親近感を持たせる効果はありそうです。 ダウナーな表情 男性ファッション誌の場合、キラキラしたりリア充すぎる設定だと、男の嫉妬や反抗心が芽生えるのかもしれません。「『スタイルあるね』は最高の褒め言葉」という、ディーゼルのページのモデルの表情もダウナー系で驚きました。全然褒められている感がない、うつむきがちで覇気のない目をしているモデル男性。最終的には椅子でぐったりしてかなり具合悪そうで、大丈夫か心配しました。  女性誌が憧れで回っているとしたら、男性誌は、もはや服とか雑誌離れしつつある男性の同情とか庇護欲に訴える段階に来ているのかもしれません。 <TEXT&ILLUSTRAION/辛酸なめ子> 【辛酸なめ子 プロフィール】 東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著者は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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