クリスタルのアクセサリーで、“透明”の流行に乗ってみましょう
【モードをリアルに着る! Vol.31/小林直子】
2018年春夏のシャネルのコレクションは、サイハイプラスチックブーツ(膝上丈の透明ビニールブーツ)に代表される60年代テイスト。
2012年以降のファッションの大きな流れとして、あらゆる年代のリバイバルが挙げられます。
60年代から90年代まで、またはグッチのアレッサンドロ・ミケーレのように、ルネッサンスの時代まで掘り起こして、デザイナーそれぞれが、それぞれの好みで選んだ時代のスタイルを今風に解釈、再構築、ときには異なる年代のテイストをミックスさせるというのが今のスタイルです。
けれども、実際この透ける素材というものは少し使うのが難しいのも確かです。なんせ向こうが見えてしまうのですから、場所によってはおいそれとは使えません。
特にここのところずっと提案されているシフォンやオーガンジー、レースを使った透けるスカートは実際、はいている人はほとんどいませんし、今後もはやることはないでしょう。
ではこの完全に透明なビニール素材はどうでしょうか。ビニール傘でなじみの深い、このポリエチレン素材は、アイテムを選べば案外、使えるのではないでしょうか。なじみ深いだけに取り入れるのも簡単です。
次に、実際、どのようにこのトランスペアレントを日常に取り入れたらいいか考えていきましょう。
アンドレ・クレージュやパコ・ラバンヌを連想させる透明ビニール素材を使った60年代風ファッションを、もちろん当時のそのままではなく、ツイードなど、より豪華な素材を使い、ありとあらゆるテクニックを駆使し、現代風に表現しました。
リバイバルと透ける素材が2012年以降のファッションの流れ
またもう一つの特徴は透ける素材の多用です。シフォン、オーガンジー、レースといったシースルーと呼ばれる向こうが透けて見える素材が多く使われるようになったのも、2012年以降の特徴でしょう。
そして先シーズンあたりから出てきたのが、シースルーを通り超えて、完全に向こうが見える素材である透明ビニールと呼ばれるポリエチレン素材です(ちなみに、同じように透明なPVCは燃やすとダイオキシンを発せすることから、使用を禁止するブランドがふえてきています)。 透明なレインコートや帽子はバーバリーやプラダのコレクションでも登場しました。 とにかくどこかしら透ける素材、特に透明なものを使うのが今の気分であり、その傾向は2019年へと続いていきます。
使うのが難しい透ける素材の中では、透明ビニールは案外使える
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