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妻が夫を捨てる時、最後のスイッチはどこに?不倫ドラマ『あな家』と離婚問題

 一方の茄子田家でも、夫が妻を“上から目線”で許そうとしていた。 「これからは今まで以上に家族に尽くせ。それが約束できるなら、オレはおまえを許す」  太郎(ユースケ)は泣きながらそう言う。「~してやってる」と強権発動ばかりする太郎だが、実はこの男こそ、妻がいないと自分さえ支えられないタイプなのだ。妻や家族を自分に従属させることで、彼は自信を得て社会で活動できるのだろう。  綾子(木村)は「今まで幸せでした」と言う。太郎には感謝している、と。だがそのすべてが過去形である。  そして綾子は唐突に、秀明の指がきれいだったとか、声が優しいとかを夢見るように夫に語るのだ。そして決めぜりふは次の2つ。 「私がアイロンをかけたシャツを着てほしいのは、あなたじゃない」  激昂した太郎に「誰のおかげで飯が食えているんだ」「誰のおかげで~」と矢継ぎ早に畳みかけられ、綾子は叫ぶ。 「あなたのおかげです!」  次のセリフがすごい。 「っていえば満足なんでしょ。……別れてください」  好きだからこそ裏切られたショックが強すぎて別れを決意した真弓。そして夫の庇護(ひご)のもとで暮らしてはきたが、初めて自分から愛する人を見つけてもはや自分の気持ちを止められなくなっている綾子。対照的に見えるふたりだが、自分の意志を大事にしていこうとするところは合致している。我慢が美徳ではなくなっている現代ならではの展開かもしれない。 <文/亀山早苗> 【亀山早苗】 フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数
亀山早苗
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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