田中さんがプロポーズをしようと思ったのは、「結婚の意思」を再度明らかにするため。
もともと同棲する時点で「婚約者」として賃貸を契約。さらに3年も同棲を続けてきたということは、結婚の意思は引き続きあるとみなされます。

そのプロポーズを彼が断るということは、この7年間を踏みにじる行為と証明できます。つまり
「内縁の妻」という立場をより強固にしようと考えたそうです。結果、弁護士を巻き込み、「婚約破棄」および「共有財産の分割」で調停に持ち込める可能性を探ってみたそうです。
「プロポーズのタイミングは慎重に見計らいまいした。ケンカの直後だと、本気だと思ってもらえないと考えて。でも、私の誕生日に外食することになって、そこで
絶好の機会が到来したのです!」
食事中に「誕生日だから欲しいものないの?」と彼がなにげなく聞いて来ました。「今こそチャンス!」とばかりに、練りに練った逆プロポーズの言葉を投げかけることに。
「私、今まで旧姓に愛着があって、結婚に踏み切れなかった。でも、ここ最近はあなたのキャバクラ遊びに『怒ってしまう』理由をよく考えてみたの。それは、
もうあなたによそ見をして欲しくないからだって気付いて…。だから、私と
結婚して欲しいなって」と、貞淑(ていしゅく)な女風に言う田中さん。
この発言に数秒の沈黙。彼がどうリアクションするか…。すると驚くべき答えが返ってきたそうです。

「彼はポロポロと涙を流して、『
うれしい! やっとその気になってくれたんだね』と感極まっていました。普段、自分の感情を露わにすることのない人なので、私もその様子に私も心を打たれてしまって」
彼の喜びようは翌日も続いて、結婚情報誌を自ら買うはしゃぎっぷりだったとか。
「ここまで歓迎されたなら私も、まんざらではなくなり、
本当に入籍することになりました。そして、ささやかですが結婚式を挙げて、もちろん彼の貯金から出してもらいましたよ。これで彼の財産はいつでも私のものになりましたね」
悪女のしたたかな企みは、思わぬ方向へ発展。結婚って、カップルの数だけドラマがありますね。
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「結婚」泣き笑いエピソード vol.6―
<文/女子SPA!編集部 イラスト/ワタナベチヒロ>
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