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母の不倫を知った子供の壮絶体験とは…。母の“したたかさ”が許せない

不倫された人の気持ち、分かりますか?――vol.4 親の不倫を知った「子」その2>  不倫が珍しいことではなくなってきているとはいえ、どこか他人事として捉えている人も少なくないもの。とくに子どもたちは、自身の親が不倫の当事者とは想像もしないことから、現実を突きつけられた時に受けるショックはパートナーのそれよりはるかに深く刻まれるようです。
親子

写真はイメージです(以下同じ)

 以前、父親の不倫を目の当たりにした子の思いをお伝えしましたが、今回は、高校生の時に母親の不倫を知ってしまったという娘の蓮沼薫さん(仮名/22歳)にお話を伺いました。

母が汚らわしいオンナにしか見えなくなった

――当時のご家庭の様子を教えてください。 「私が母の不倫を知ってしまったのは、高校2年生の冬です。当時両親は共働きでしたが、夜は家族そろってリビングで過ごして、そこそこ会話もあって、可もなく不可もなく、いわゆる“普通の家庭”だったと思います。おとなしい父は、口が立つ母の尻に敷かれ気味ではありましたが、夫婦仲も普通。キーキー言っている母を父がやんわりたしなめる感じで、大きなケンカも見たことはありません」 ――お母さまの不倫を知ったきっかけは? 「当時のバイト先がチェーン店で、その日は5駅ほど離れた繁華街にある系列店へヘルプで入っていました。バイトが終わって駅に向かっていたら、男性と寄り添って歩く母に似た女性が目に留まったんです。  まさかと思いつつあとをつけたら、母に間違いなく、父ではない男性とラブホテルへ入っていきました。すごく親密そうで、あきらかにおかしいと感じる雰囲気がありました」 知らない男と母親――そのときのお気持ちを聞かせてください。 「心臓がバクバクして、頭は真っ白で何も考えられませんでした。でも、なぜか『母が家にいることを確かめなきゃ』って、急いで家に帰りました。今思うと、人違いだっていう証拠がほしかったんだと思います。でも、家には父しかいなかった。母の居所を尋ねると、『今日は会社の送別会だって。ごはん食べるか?』って。  母の嘘を信じてのんきに私のご飯を心配する父に、なんだか無性に腹が立って、返事もせず部屋に戻って、なぜか泣きました。母に裏切られたような気持ちだったり、信じたくない思いだったり、父が間抜けに思えたり、でもかわいそうにも感じたり、なんだかよくわからない感情のまま、ただひたすら泣いていました」 ――お母さまに対してどのように感じましたか? 「男性に寄り掛かるようにして歩きながら、媚びるような目で見上げている母の横顔が頭から離れなくて、翌朝、何事もなかったように『おはよう!』と声をかける母の顔を見た瞬間に嫌悪感が湧いてきました。そして、いつも通りの感じで父と話している姿に、なんてしたたかな女なんだろうって思ってしまったんです。  それからは母が汚らわしいオンナにしか見えなくて、ほとんど口を利かなくなりました

自分の身を案じるだけの母は母親じゃない

――薫さんの態度の変化に、お母さまのご様子は? 母と娘「私が母を避けるようになっても、母の態度は変わりませんでした。不倫現場を見た数日後、父と『難しい年ごろだから仕方がないわよね』と話しているのを聞いたので、その程度にしか思っていなかったんだと思います。  だからその話を聞いた次の日、父がいる前で、『私、〇日はバイトのヘルプで××駅の店舗にいたの』と母に言ったんです。母はチラッと父を見てから、『あら、そんなことがあるの。次ほかへ行くときはちゃんと教えてね。何かあったら心配だから』って、何食わぬ顔をして言いました。たぶん、私がなぜ突然その話をしたのか、母は感づいたはずです。それでも動じることなく、知らないふりを通そうとする図太さには呆れましたね」 ――その後、薫さんとご両親との関係は? 「当時は自宅から通える大学を志望校にしていたのですが、あえて遠くの大学へ変更して、高校卒業と同時に家を出ました。母とはそれ以来一度も会っていません。  志望校を変更したいといったとき、それまで『絶対家から通えるところ』と譲らなかった母があっさり認めてくれたんです。戸惑う父を納得させたのも母。その様子で、母は私が不倫に気づいていることをわかっているんだって確信しました。それでも母の態度は相変わらずで、もうこの人は母親じゃないと思うことにしました。私が手元を離れる心配より、自分の身を案じる気持ちのほうが大きいんだなって思ったから」
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ついに父親へ告白「パパ、浮気されてるんだよ」
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