ギュ~&ユル~で締まりアップ!産後ママも大喜びする骨盤底筋の鍛え方/漫画家・松井雪子
漫画家として『家庭科のじかん』『マヨネーズ姫』などたくさんの作品を生み、芥川賞候補作家でもある松井雪子さん。15年ほど前にピラティスを始めて、今ではなんとインストラクターだそうです。そこで、ピラティスの魅力と超基礎を教えてもらいました(以下、松井さんの寄稿)。
【漫画家、ときどき作家。松井雪子、ピラティスはじめました】
お暑いですね。ピヨ子です。
ピラティスの指導をするときは、何があっても「エレガントにほほえむ」ことを心がけています。
ピラティスの師匠、ヒューゴ先生がそうなのです。
グループレッスン中に、誰かが足をつって雄叫びをあげても動じず、バラの花がほころぶようにほほえんで、ささっと手をさしのべるのですよ。
「ピヨ子先生、私、なわとびがやばいです」
小さいお子さんがいるお母さんのグループレッスンを終えたあと、若いママさんがおっしゃいました。
なわとびがやばい。どういうこと?
「それはタイヘン。着地するとき足首が痛いの?」
はてなマークに包まれながらたずねると、
「破水ってかんじです!」
力強く答えてくださいました。
となりにいるママ友も、わかる~ってかんじで、熱いまなざしをむけてます。
なんと! そっちね~。
女性に多い切実な悩みですね。尿のモレ。それを「破水」と明るく語るとはステキ。表現の豊かさに脱帽です。
「ラジャーだわ~。骨盤底筋を鍛えましょ~。次回のレッスンは、おうちでできる骨盤底筋のエクササイズも紹介しますね」
みなさん「やったー」と大喜び。
エレガントにほほえむことを忘れて、
「No! 尿!(ダジャレ)」
こぶしをつきあげ、シュプレヒコールを求めてしまった、ダメなピヨ子です。
骨盤の底部でハンモックのような形になって、子宮や膀胱など、内臓を支えてくれている骨盤底筋群。産後や加齢などによる骨盤底筋群のゆるみが、尿モレの原因のひとつであるといわれています。
ピラティスは、基本的なエクササイズを流れよく行うことにより、バランスよく骨盤底筋群も鍛えられている、スグレモノなのです。
意識しずらい骨盤底筋ですが、じっくり向き合ってみましょう。姿勢もよくなり、おなかぽっこりも解消してくれますよ。
めざそう~骨盤底筋美人!
<骨盤底筋の鍛え方>
①椅子に浅く座る。
②ひざを広く開いて、足の裏でクッションをはさむ。小指を床につけて。
③肩の高さに腕を組んで、おへそひきこむ。
④左右の座骨を集めながら、つむじ高く、両わき腹を伸ばして、足の裏でクッションをギュウ~と押し合う。
⑤3秒キープしたら、お尻の力をゆっくりゆるめて戻す。
⑥おへそはず~っとひきこんだまま、がんばって。4~8回繰り返す。
<文・絵/松井雪子>
【松井雪子】漫画家、小説家、ピラティスインストラクター(Peak Pilates Comprehensive2)。『イエロー』『日曜農園』『恋蜘蛛』『アウラ アウラ』で芥川龍之介賞候補に。カー雑誌『ベストカー』で四コマ漫画『くるまりこちゃん』を連載中。趣味はドライブ。ピラティス情報は「Piyo Pilates」で公開中