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愛犬が意識を失って倒れた。病院でまさかの診断が…

16歳の愛犬を亡くした心理カウンセラーが考えるペットロス Vol.17>

 心理カウンセラーの木附千晶さんは、16年一緒に暮らしたゴールデン・レトリーバー「ケフィ」を2017年4月に亡くしました。ケフィはメニエール病などと闘い、最後は肝臓がんのために息を引き取ったのです。前後して3匹の猫も亡くし、木附さんは深刻なペットロスに陥ってしまいます。そんな自身の体験を心理カウンセラーとして見つめ、ペットロスについて考えます。

ケフィ

木附さんが16年間一緒に暮らした、ゴールデン・レトリーバーの「ケフィ」

二度目の大病。愛犬ケフィ倒れる!


「何か重大なことがケフィに起きている」――その現実を私が受け入れられずにいるうちに、現実のほうが向こうから飛び込んできました。

 ケフィが意識を失って倒れたのです。

 ケフィの15回目の誕生日(12月25日)が9日後に迫った2015年12月16日のことでした。翌日も同じように倒れたケフィでしたが、一緒にいた家族から「ほんの十数秒程度で起き上がり、何事もなかったかのようにトコトコと歩いた」と聞き、私はまだ楽観的な希望を捨てきれずにいました。

 私が帰宅すると、いつも通り尻尾を振って、目を細め、耳を後ろに倒しながら、足踏みして出迎えてくれるケフィ。以前より元気さは減りましたが「それも年齢のせい」と思えば、とくに“異変”は感じられません。倒れた現場を見ていなかった私は、「足腰が弱って転んだひょうしに、びっくりしておもらししてしまったのかも」と、考えようとしました。

公園とケフィ

2015年12月末のケフィ。公園にて

 しかし3回目、ケフィが私の目前で倒れたときには、そんな悠長(ゆうちょう)なことは言っていられない雰囲気を感じました。すぐに動物病院に電話し、緊急搬送しました。ところが、動物病院へ向かう車の中でケフィは回復し、動物病院に着くと自分の足でしっかりと立ち、獣医看護師さんたちに愛想を振りまきながらご挨拶して歩きます。

 ちょうど動物病院は昼休みで、ケフィの主治医である院長先生は不在。対応してくれた獣医師が心音を聞いたり、熱を測ったり、その場ですぐにできる検査を一通りしてくれました。前年患ったメニエール病再発の前兆であることも考えて、ステロイド剤も注射してもらいました。でも、とくに異常は見つからず、「倒れたときの様子を動画に撮っておいて欲しい」と獣医師に言われ、帰宅しました。

まさか愛猫・でんすけの待つ天国へ?


 その日からトイレに連れ出すときにもスマホを片手に持ち、すぐに動画が撮れるようにしました。ところが皮肉なもので、準備しているとなかなか倒れることがありません。けれども、ケフィの状態が良くなってきたようにも見えませんでした。食欲は落ち続け、呼吸はだんだん荒くなって歩いていると肩で息をしているように見えました。心なしかお腹が膨らんできているようにも感じました

愛猫でん

3ヶ月前に天国へ旅立った愛猫「でんすけ」

 私の脳裏に、つい3ヶ月前に見送った愛猫・でんすけの最期が浮かびました。食べなくなって、息が苦しそうになって、腹水が貯まって……とうとう天へと還って行ってしまったでんすけ。その姿とケフィが重なります。

でんすけを失って、すぐにケフィまで失うなんていうことはあり得ない」という願いにも似た思いと、「もしかしてケフィも、でんすけのもとに逝ってしまうのではないか」という不安が交互に頭をよぎり、私の不安をかき立てました。

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健康診断では何も問題なかったのに

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