そこで、川崎さんをはじめとした同級女性たちは、H君の家庭を守るために一致団結することに。
「すでにSさんにホレてしまっていたら私たちの話なんて耳に入らないだろう」と考え、
人づてにH君の親友の連絡先をつきとめて実情を話し、Sさんから手を引くようH君を説得してもらうことにしたのです。
「H君の親友いわく、キレイになったSさんの猛攻を受けH君はまんざらでもない状態になっていたようですが、Sさんの策略や失うものの大きさなどを説いたら、
すぐにSさんと距離を置くことに決めたそうです。家庭を壊されなくて本当によかったですよ」
噂によるとSさんはその後、婚活も就活もうまくいかなかったらしく、実家に出戻り人目につかないようひっそりと暮らしているとか。
「Sさんは勤務地や給料を高望みしすぎたために、就職先が決まらなかったみたいで。高収入のH君に狙いを定めたところといい、
強欲というかプライドが高いというか、そういうところが女性の反感を買ってH君との関係をツブされたんだと思います。女って女のイヤな部分に敏感ですからね(笑)」
それにしても、地味なマジメ女子が強欲な同窓会婚活女子になってしまうとは、時の流れとは恐ろしいもの。
「ある程度
素性の知れた人間が揃う同窓会って、ハンターにとっては格好の狩り場ですよね。同窓会で見た目もキャラも様変わりした女子が近づいてきたら、何かウラがあると思って警戒したほうがいいと思いますよ。婚活じゃなくても、何かを売りつけられるとかね」と川崎さんは笑いますが、その意見に共感する被害者は実はけっこう多いかも!?
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シリーズ ドキドキ?ガッカリ?同窓会エピソード vol.3―
<文/鈴木うみこ イラスト/やましたともこ>