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ながらスマホで死亡事故まで…“スマホは麻薬”とIT技術者も警告

 皆さん、“ながらスマホ”はしていませんか? 歩行中だけでなく、イヤホンをして自転車やバイクを運転しながらスマホを操作する猛者までいて、一体どういう神経をしているのか理解に苦しみます。

ながらスマホ 言うまでもなく、“ながらスマホ”はとても危険です。自分がケガをするだけなら自業自得で済みますが、なんの落ち度もない他人に重傷を負わせて、最悪の場合には生命まで奪う可能性すらあるのですから。

死亡事故まで…なぜ人はスマホを手放せない?


 茨城では2018年6月、夜にライトをつけず“ながらスマホ”でマウンテンバイクを運転していた男子大学生(19)が歩行者の男性(当時62歳)をはねる事故がありました。
 もっとひどいのは川崎のケース。2017年12月、スマホと飲み物を持って両手がふさがった状態のまま電動自転車を運転していた元女子大生(20)が、歩行者の高齢女性(当時77歳)をはねてしまったのです。どちらも痛ましい死亡事故で、物議をかもしました(今年8月、男子大学生は書類送検され、元女子大生に禁錮2年・執行猶予4年の有罪判決)。

 こうした悪質なマナー違反に対して、通信各社も危険性を訴える動画を制作して啓発活動をしているようですが、残念ながらあまり効果的だとは思えません。なぜなら、誰も悪さをしようと思って“ながらスマホ”をするわけではないからです。



 もちろん、ほとんどの人は節度をもってスマホと付き合っているのだと思います。しかし、一部の人には麻薬と同じような“中毒症状”が生じてしまうようなのです。ある研究によると、電源オフのスマホが目の前に置いてあるだけでも人間の認知能力は低下してしまうんだとか(※)。つまり、スマホがあるだけで気が散ってしまうのですね。

“ながらスマホ”事故の厳罰化についての議論とは別に、なぜそういうことをしてしまうのかを今一度考えてみる必要がありそうです。

「いいね」ボタン開発者いわく「SNSはヘロイン」


 この点にいち早く気づき、警鐘を鳴らしたのが、他ならぬシリコンバレーの技術者たちでした。英紙ガーディアンの電子版が昨年10月6日に配信した記事から、象徴的なエピソードを紹介しましょう。

 フェイスブックの「いいね」ボタンを開発したジャスティン・ローゼンスタイン(35)のケース。かねてからあらゆるSNSサイトへのアクセスを厳しく制限するために自分のパソコンを設定していたのですが、それだけでは不十分だと感じたといいます。

 そこで新しいiPhoneを買った際には、アプリをダウンロードできないようにペアレンタルコントロールをかけるよう助手に指示する徹底ぶり。

 それにしてもなぜそこまでしてスマホやSNSを遠ざけようと決意したのでしょう?

 それは“中毒症状”があまりにも深刻だから。SNSから絶えず送られてくる刹那的な広告や、むなしさを覚えつつも求めてしまう「いいね」の承認。ローゼンスタインは、これをヘロインにたとえて危険性を訴えているのです。

スマホ中毒 電車で席に座ればまずスマホを取り出す。人混みの中、歩きながらイヤホン装着でスマホコミックに没頭する。若い夫婦が子どもほったらかしで、それぞれスマホをいじる。子どもが騒ぎ出せば、とりあえずスマホを与える。

 ほんの1時間ほどでも、街を見渡せばこれだけの光景に出くわします。ローゼンスタインの言うように、彼らがヘロイン中毒のようなものだとしたら、街にはかなりの数のゾンビがいるのかもしれません。

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「スマホ見るのをやめろ」という絵本の皮肉

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