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「女として欠陥品なのかな…」つらい不妊離婚で決意した“産まなくてもいい人生”

 筆跡アナリストで心理カウンセラーの関由佳です。少子化問題や政治家が「産まなかった方が問題」と発言するなど、子どもを産まない女性についてはたびたび議論になりますが、そもそも“妊娠・出産”は女性にとって人生最大とも言える重大な選択。他人に言われて選ぶことではなく、自ら選ぶべきことです。
女性の生き方もいろいろ

写真はイメージです(以下同じ)

 現代の女性たちは、専業主婦、ワーキングママ、シングルマザー、独身でバリキャリなどいろいろな生き方があります。そんな中で、子どもを持たない人生を選んだ女性たちも一定数います。かく言う私も、その一人。  私が「子どものいない人生でもいい」という考えを選んだのは、“自分の心”を第一にしたからでした。

不妊治療に無関心な夫と、周囲のプレッシャーに追い詰めらる日々

 私が“子ども”というものに対して、ネガティブな感情をもった最大の要因は、過去の結婚時代で経験した“不妊体験”でした。  私は24歳で結婚をしたのですが、しばらく夫婦だけの生活を楽しんでから子どもを作ろうと考えていました。当時は今ほど不妊に関する情報もなく、少し子宮筋腫があったものの医師にも「若いからすぐに妊娠できるよ」と言われていて、私は普通に真に受けていました。 不妊で悩む女性 しかし、結婚から1年経ち、そろそろ……と思って気軽に子作りに挑戦してみたところ、一向に妊娠する気配はなし。半年後、病院で「ご主人と一緒に治療をしましょう」ということになりました。が、夫は不妊治療には後ろ向き。そのときの彼は職場を異動したばかりで、「子どもなんていつかできるよ」と気楽な返事しか返ってきませんでした。  私もそれ以上強制できず、しばらく自分だけが病院に通う日々。その間にも、姑や周囲の友人知人に「子どもは?」「そろそろ1人目でもいいんじゃない?」などとプレッシャーをかけられ、私はどんどん心が追い詰められていきました。

出口の見えない闘いに疲れ果てて…

 毎月生理がくるたびに涙を流し、病院で妊婦さんを見ては嫉妬し、芸能人のおめでたニュースに苛立ちを覚え、子ども連れの母親を見れば目をそらす……。頭の中は「妊娠できない自分を責める」ことでいっぱいです。 不妊治療に疲れ果てた女性 そのうち、自分は女性として欠陥品なんじゃないか、長男の嫁として不適格者なのではないかと自身の存在意義自体を否定し、出口の見えない闘いに疲れ果ててしまいました。  慣れない仕事に苛立つ夫と、妊娠できないモヤモヤを抱えた私はケンカが増えるようになり、私は実家に戻って仕事を始めることに。仕事は私を悩みから一時的に救ってくれ、次第に仕事に没頭していきました。  結局、夫とは別れる決断をし、3年でようやく不妊地獄から解放。この段階で、私は「子どもという存在を作ることは自分の努力ではどうにもならないのだ」ということを身をもって知ったのです。
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現在のパートナーとの関係は良好。子どもは?
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