会話もなかった熟年夫婦が仲良しに激変。2人の“絆”が見えた出来事とは
突然の母の病気、その時に見た両親の絆
父親が妻を心配している姿を見たのは初めて目にした奈緒子さん。その時は「戸惑った」というのが正直な気持ちでした。
「母の入院中も私が仕事帰りにお見舞いに行くよと言ったら、父は『お父さんが毎日来るから大丈夫だよ』と言ったんです。その言葉通り、父は毎日お見舞いに行っていました。退院の日、病院に母を迎えに行くと、まだ少し体にマヒが残る母に父が身体を支えるように寄り添っていて……それを見た瞬間、やっぱり夫婦なんだなぁと思いましたね」
夫婦の“絆”に憧れを抱くようになった
「それまでの仮面夫婦と思っていた両親とは打って変わって、信じられないほど仲良くなっています(笑)。母は仕事を退職し、今は父と旅行に行く計画を立てているようです。
私の心境にも変化があって、若い頃は周りに流されて外見や年収を基準に結婚相手を考えていたのですが、今は夫婦の絆を一緒に作れる人がいいなと思うようになりました。お互い仕事優先でイベントすら一緒に過ごさなかったけれど、辛い時にはいつも一緒にいてくれた彼氏と今度結婚することになったんです……!」
結婚のために努力するのではなく、お互いが支えあって生きていく夫婦になりたい。そう決めた奈緒子さんの顔は幸せに溢れていました。夫婦の形は子供から見ても分からない、もっと深いものがあるのかもしれませんね。
――結城の男女観察記――
<文/結城>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】結城
ライター・社会取材系。子育てや家庭問題、現代の生きづらさなど、社会の現実に根ざしたテーマを取材し、読者に考えるきっかけを届ける記事を執筆。
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