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会話もなかった熟年夫婦が仲良しに激変。2人の“絆”が見えた出来事とは

 夫婦間で互いに愛情がなく冷え切っているのに結婚生活を続ける仮面夫婦。最近では何十年も仮面夫婦を続けて突然、熟年離婚に踏み切る夫婦も多いといいます。
仮面夫婦

写真はイメージです(以下同じ)

 そんな中、「仮面夫婦の両親を見て育ったので、結婚願望がまったくなかった」と話すのは、都内の広告業界に勤める小泉奈緒子さん(仮名・36歳)。30歳を過ぎても、婚活どころか結婚願望すら湧かなかったという奈緒子さんですが、最近あることをきっかけに変化が訪れたといいます。

夕飯もバラバラ、お互い自分の部屋にこもる両親

「家族は父、母、私、妹の4人家族です。昔から母は口うるさい人で、父は大人しい人というのが印象でした。私や妹が学生の時には母とよく口喧嘩をしていましたが、父は関わりたくないのか我関せず。そんな女ばかりの騒がしい家庭だったので私達が大人になる頃には、父は家の中ではすっかり大人しくなっていました。  娘たちが自立すると両親の会話はますますなくなっていき、奈緒子さんが実家に帰っても両親が話す姿はほとんど見なくなったそうです。 「2人とも夕飯すらバラバラで、それぞれ自分の部屋にこもってテレビを見ているような夫婦。そんな両親をずっと見てきたので、私と妹の間では『うちの親ってなんで結婚続いているんだろうね?』という会話が出るほど。私も妹もすっかり、両親のことを仮面夫婦だと思ってたんです」  両親が仲良くしている姿を十数年見なかったという奈緒子さん。大人になっても、結婚に対して憧れが持てなかったといいます。

結婚に憧れを持てず、仕事に励むようになった

「20代の頃は若いうちに素敵な人を見つけて結婚したいと思っていたんですが、両親を見ていくうちに結婚に対しての考えが徐々に変わっていったんです」 結婚 30代になり周りの友人が「結婚したい!」と婚活する中で、奈緒子さんは「結婚はゴールではないし、たとえ結婚してうちの親のような夫婦になっても幸せといえるのだろうか?」と考えるようになりました。 「実家に帰る度に母は『結婚しないの?』と聞いてきましたが、父は相変わらずノータッチ。たまに会話したかと思えば母から小言しか言われない父が、果たして娘に結婚を望んでいるのだろうか? 父自身が結婚に幸せを見出してないのではないだろうか? と思うようになり、母から結婚のことを聞かれるたびに『お母さん達のような夫婦になりたくないから……』と、心の中でつぶやいていました」  結婚のことを一切考えなくなった奈緒子さんは、仕事に励むようになったといいます。 「彼氏はできたりできなかったりでしたが、どうせ結婚しないんだからと考えると彼氏に対して執着心がまったく湧かなくなったんです。すると男性の趣味も変わってゆき、常に恋人と一緒にいたい人よりも仕事を第一とする男性を選ぶようになりました。  クリスマスなどのイベントも気にせず、お互い仕事に励んでいたら私のほうも面白いほどキャリアアップしていったのです。気付いたら昇格し、貯金もどんどん増えていきました。このまま、一生結婚せず家を買うのもアリかもしれない……そう思っていた矢先に、母が突然倒れたんです
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突然の母の病気、その時に見た両親の絆
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