働いている間は自身の会社がブラックだと思わなかったという川合さん。それは、後に結婚することとなる彼氏も同じ会社の同僚だったからかもしれません。
「彼とはもともと近くの店舗だったのですが、途中で彼が移動になってしまい遠距離恋愛だったんです。結婚式には社内のほとんどの人を招待しましたが、笑顔の裏で上司が何を考えてるのか分からなくて怖かったのを覚えています(笑)。
唯一、良かったことといえば、
会社の商品で1番高い数百万円ほどするネックレスを結婚式用に貸し出してくれたことですかね(笑)。お陰で式の写真は映えましたけれど」

その後、川合さんは退職し、2年後に妊娠。しかし出産を控えた頃にも前の会社とのひと悶着は続きます。
「夫が子供の出産予定日に有給申請を出したら、上司に『
週末だから無理』と言われたそうです。そのとき初めて、ブラックだと思いましたね。幸い出産日と夫の休みがたまたま被ったので、どうにか立ち合い出産はできましたが、数時間子供を見ただけで翌日にはいつも通り朝6時には会社へ行っていました。
夫はそれが原因で転職を決意したそうです。有休を自由に取れないというのもあるのですが、転勤が多いので、子供のことを思って決断をしたそうです」
ブラック企業で社内結婚をした川合さん夫婦。一時はどうなることかと思いましたが、結婚出産を機にふたりともブラック企業から抜け出すことができて本当によかったですね。
今の時代、転職は意外と簡単にできるもの。ブラック企業で苦しんでいる人は希望を捨てずに、求人サイトなどをチェックしてみるといいかもしれません。
―シリーズ「わたしの壮絶ブラック企業体験」-
<文/カワノアユミ>
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