エビちゃんは最強だった?平成のモテスタイルを振り返る
こんにちは、ファッションスタイリスト&ライターの角侑子(すみゆうこ)です。とうとう新元号も発表され、新しい時代の幕開けですね! 令和(れいわ)においてはどのようなファッションがトレンドとなり、そして女性の価値観はどのように変化していくのでしょうか。
平成の30年間は、安室ちゃんや、あゆといった歌姫ブームからたくさんのファッショントレンドが生まれましたよね。そこから癒し系ファッションや森ガールといったナチュラル系へ移り……非常にさまざまなスタイルが流行しました。
そこで今回は、平成のファッションを振り返るなかでとくに男女ともに支持率が高かったファッショントレンドを解説いたします。
完璧とも言えるスーパースター、安室ちゃんの登場はリアルタイム世代にとってはセンセーショナルな出来事だったのではないでしょうか。ルックス・歌・ダンスが完璧で、ファッションセンスもピカイチ。女性の憧れというにふさわしい人でした。しかし安室ちゃんがあんなにもファッションブームを巻き起こしたのは何も彼女が、ただ可愛かったからではありません。
昭和世代ではあまり見かけなかった、自立した強い女性を象徴する存在であり、この頃から男性にモテるいわゆる「ぶりっこ」は廃れ、男受けなんぞ関係なし。強い女性として社会を生き抜いていくという時代を象徴していたように思えます。男ウケを狙わないニーハイの厚底ブーツ、チェックの台形ミニスカートにタートルネックのセーターの着こなしは2018年秋冬に少しリバイバルしていましたよね。しかし、男ウケを狙わないことを提唱していたにも関わらず、シンプルで大人っぽい着こなしは計らずとも男性にも人気が高かったように思えます。
00年代からはファッショントレンドの移り変わりが加速していきました。安室ちゃん発信から次の歌姫である浜崎あゆみへ移行する間は依然としてギャルファッションが人気でしたが、強い女の印象から今度は一転して、流行は「モテ系」へと変化します。
とくに男性も女性もCMを見て思わず「かわいい!」と言わずにはいられなかった最強のファッションアイコンといえば、エビちゃんこと蛯原友里さん。彼女のファッションは女性らしい華やかさと愛らしさと適度な上品さがあるため、JK文化よりちょっと大人な女子大生やOLを中心に人気が爆発。エビちゃんが着ればその服は売れるという“エビ売れ”なる社会現象まで起こりましたよね。
現在のファッショントレンドからすると、このモテスタイルはいわゆる流行遅れそのものの印象がありますが、実は男性支持がもっとも高いファッションとして今でも30代前後の男性は実はこういう服装をして欲しいという本音が隠されているようです。確かに今は、ダボっとしたアイテムがトレンドであまり露出度も高くないですものね……。
エビちゃんが専属モデルだった、キャンキャン系のファッションは今でいう女子アナ風の着こなしとして変わらず一定層の人気を得ています。
強い女が台頭! 平成の始まりを表したアムラースタイル(1995年~1998年前後)
王道はエビちゃん。男女ウケ抜群なCanCamスタイル(2004年~2008年前後)
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