モテスタイルがあるいっぽうで、2009年頃から突発的に登場したのが森ガールをはじめとしたナチュラルテイスト。エビちゃんファッションは、モテとギャルのちょうど良い中間でした。その絶妙なバランスがしばらくは受けていたのですが、「がっつりメイクよりもすっぴん風メイクの女性が可愛い」というナチュラル派が急増。 　花柄のプリントワンピースや、短めのフリルソックス、キャメルのバッグなどファッションもOLファッションよりカジュアルな服装が支持されはじめました。それと同時に、独特の世界観を作りだす森ガールが出現。これは、宮崎あおいさんや、蒼井優さんといった透明感のある女優さんの人気も影響しているかもしれません。 　森ガールを代表するファッション雑誌のカバーガールをつとめていたお二人のファッションテイストに憧れて森ガールを目指す人も少なくなかったですよね。また、この頃から体型カバーファッションに重きをおく人が増えたように思えます。 　平成30年間を振り返っても分かる通り、流行というのはおよそ4～5年で少しずつスタイルが変化しています。さらに5～10年サイクルで「強い女の時代」と「癒し系女の時代」が行き来していることがお分かりでしょうか？ 　安室ちゃんから始まったギャル文化は、強い女の時代。00年代からモテ系が台頭し2010年前後で癒し系へ、2015年あたりから現在では再度、強い女・媚びない女が支持されていますよね。これを考えるに2020年からは、これまでのノーセクシャルなファッションから一転して、新しい女性らしさというのがキーワードとなっていくのではないでしょうか。 　平成は、強い女で始まりましたが、令和はきっと強いだけでなく、ニュートラルでバランスのとれた女性らしいファッションスタイルが注目されていきそうです。 ＜文＆イラスト／角 侑子＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】