――料理の味は、一定以上なら味覚の能力よりは、思い込みってことなんですかね。
リュウジ「僕は料理の論文とかを読むのも好きなんですが、前に読んだ論文で、こんな内容のものがありました。
『食卓塩』と岩塩の成分はほとんど同じで(※)、人間の舌は、岩塩に含まれるミネラルを感じ取れるほど正確じゃないっていうんです。
これをツイートしたら、めちゃくちゃ炎上しました(笑)。
岩塩と食卓塩をなめると味が全く違うんですが、論文によると、結晶の形が違うから舌に乗ると味の違いが出てくる。だから
ステーキに振りかけたりするには、岩塩は非常に有用だと。
でも、スープに溶かしたら、岩塩も食卓塩も味が一緒なんです。僕もスープを作って飲み比べてみたんですけど、
全く違いがわからならなかった。全く!です」

――だからリュウジさんのレシピ本は、一番安い食卓塩(瓶入り100g=91円+税)を使ってるんですね。
リュウジ「僕もかつては『アルペンザルツ』(ドイツアルプスの岩塩)をキロ単位で買ってた意識高い系だったんで、岩塩でパスタを茹でてたんですね。でも『俺は何をやってたんだ』と…。岩塩だから美味しい、っていうプラセボ効果みたいな」
※塩化ナトリウム比率は、「食卓塩」が99%以上、各国産の食用岩塩も98~99%とほぼ同じで、ミネラル等は残り1~2%の違いにすぎない。「岩塩には多量の鉱物を含むものがありますが、それは食用には販売されていません。食用とする岩塩ではミネラルはほとんどないといってよいでしょう」(
サイト「塩の情報室」元日本塩工業会顧問、工学博士・尾方昇氏による)
ただしブランド海塩の中には、ミネラルがたいへん豊富なものもある。
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『バズレシピ 太らないおかず』、あきれるほど簡単な100レシピ
今までの料理家とはかなり違う、リュウジさんの料理思想。
「僕のレシピの『美味しい』基準はカップラーメンです。自分で作ってみて、
カップラーメンくらい美味しいのができたら、それでいい」と言い切ります。
料理は難しいと思って敬遠していた人は、「なんだそれでいいのか。やってみようかな」と思うのではないでしょうか。
<取材・文/和久井香菜子>
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