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「DVセックス」にあたる行為とは…彼の“コンドーム拒否”もDVです|性活コラム

AV男優・森林原人の性活コラム 第43回】  夫や恋人からのDVやモラハラに苦しむ女性が多くいると聞きます。警察庁の発表が発表した「平成30年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について」によると、平成30年に配偶者からのDVに関する相談受理件数は77,482件で、DV防止法が施行された平成13年以降で最多だそうです。被害者の内訳は、79.4%が女性です。 配偶者からのDV被害の8割が女性 また、内閣府男女共同参画局の調査では、婚姻経験のある人のうち25%以上の人が「身体的暴行」「心理的攻撃」「経済的圧迫」「性的強要」のいずれかの行為を配偶者から受けたことがあるのに、「警察に連絡・相談したはわずか2.2%だったというのです。つまり、警察が把握しうるDVは全体のほんの一部でしかないのです。  被害が表面化しない理由の1つに、何がDVになるか認識されてないということがあります。DVとなる行為だったとしても、被害者がそれを被害と思わなかったり、加害者に言いくるめられて、悪いのは自分だから仕方ないんだと自分の責任にする事もあります。  セックスに関しては、誰かから教わる機会はありませんし、他者のセックスで目に出来るもののほとんどがAVになります。ファンタジーとしてAVで描かれているものが現実世界ではDVや凶悪犯罪に当たることもあると意識できていないと、それが普通だと思ってしまいます。  だったらAVでそういう表現をするなとか、江戸時代のように年配者から実際にして教えてもらうのがいいんじゃないか、といった議論はここではとりあえず置いといて、どういった行為がDVにあたるか性的行為に関して紹介します。

1. セックス(性器への挿入)の強要

セックス(性器への挿入)の強要 相手の意思を無視、確認せずにセックスをする。  暴力や脅迫によって無理矢理されれば、レイプ(強制性交等罪)と認識しやすいですが、夫婦や恋人であるという社会的関係が前提にあると、求められたら応えるのが義務であり、相手を性的に満足させる責任があると勘違いしている人が多い。

2. セックスの内容の強要

 相手の意思に反してコンドームをつけない、中出しをする、嫌がる行為を無理矢理する。  最中に嫌だったり受け入れがたい行為をされても、前後の文脈からこれぐらいたいしたことないと拒否感覚が麻痺したり、相手の望む事を受け入れることが愛なんだと勘違いし、我慢すればいいんだと自己犠牲心を発揮してしまう。

3. セックス中の身体的暴力

 乱暴な動きにより身体が負傷する。  セックスは粘膜接触があるので、日常的な行為に比べると傷つきやすい行為ですが、ゴム擦れや歯が当たるといった不可抗力的なものではなく、日常生活に支障をきたすような傷や後遺症を残す場合があります。  それも含めプレイの1つだと受け止められる変態もいますが、本来の変態は、日常生活から逸脱した行為を非日常的時間や空間だけ楽しめる者で、変態行為が日常生活に侵食するとただの犯罪者になりかねません。

4. セックスにおける精神的支配

セックスにおける精神的支配 性的に興奮し判断能力が弱まっている状態で、支配関係や主従関係を植え付けられる。  調教と呼ばれますが、主導権を持つ方が性的に支配していることを利用し、その延長で日常でも心身ともに上下関係を維持しようとします。プレイの一種である言葉攻めとは違い、人格を否定するような暴言は性的興奮を高めず、ただ単に精神的に傷つけるだけ。調教が進行すると薬物と同様で、相手の存在やそこからの刺激がないと精神的に安定しないようになり(中毒)、依存していくようになります。

5. 挿入以外の性的暴力

 性器への接触がなくとも、性的なことで心身を傷つけられることがある。  排泄処理道具のように相手の都合で性的行為(フェラや手コキ、アナルセックスなど)の対応をさせられる。他にも、嫌がっているのにアダルト映像等を見せることもDVになります。  このほかにも挙げたらキリがないほどいろいろあります。要するに、相手が嫌がっていることをすれば、行為の主体者(加害者)の意図に関係なくDVになり得るということです。これはハラスメントの考え方と一緒です。
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DVに発展していく可能性がある性行為
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