「名探偵ピカチュウ」アメリカ公開。しゃべる“しわしわピカチュウ”を全米はどう見た?
日本ではゴールデンウィーク中に公開され、今もなお高い動員数を誇っている映画『名探偵ピカチュウ』。予告編の時点で、ピカチュウがうなだれているシーンの愛らしさから、ネットでは“しわしわピカチュウ”とニックネームがつき、皆すでに夢中でしたね。
全米興行成績ランキングでは惜しくも『アベンジャーズ/エンドゲーム』に次いで2位デビューとなった『名探偵ピカチュウ』ですが、週末3日間の興収は5800万ドル(約63億円)とかなり好調な滑り出しでした。
映画批評サイト『ロッテン・トマト Rotten Tomatoes』で、ゲーム原作の映画としては初めてフレッシュ評価の64%を獲得し、『トゥームレイダー ファースト・ミッション』や『バイオハザード:ザ・ファイナル』などを抑えて歴代1位に輝いた『名探偵ピカチュウ』。
レビューに目を通していくと、やはり本作の魅力はファンを納得させた“ピカチュウの可愛いらしいビジュアル”と“声優のライアン・レイノルズ”の2点に集中しているようです。
5月10日から全米での公開もスタートしました。はたしてアメリカではどのように受け入れられているのでしょうか?
ポケモン初のPG指定、劇場は家族連れで満席
さっそく筆者もポケモン好きの友人を従えて劇場へ。そこでまず感じたのは『アベンジャーズ/エンドゲーム』との客層の違い。 鑑賞したのが子連れでも来やすい時間帯だったこともあってか、『名探偵ピカチュウ』はほぼ100%親子連れだった(大人同士で来ていたのは筆者たちのみ)のに対し、あちらはティーン中心だったことです。 シリーズ史上初めてPG指定(15歳未満の子どもには保護者が付きそうことが推奨される)されていることからも分かるように、決して子ども向けに作られた作品ではありません。 アメリカにも大人のポケモンファンが大勢いることは明らかなので、大きいお友だち同士で来るのはもっと深い時間なのかなと聞いてみると、やはり中には「ポケモンは好きだけど、子どもばかりの劇場には行きづらい」という男子(16歳・高校生)がいました。
ファンもキュン死するピカチュウvs気持ち悪いと酷評のソニック
実際にアメリカの劇場にいた子どもたちは、もふもふ感満載のピカチュウに興奮でしたし、違う種類のポケモンが登場するたびにそれぞれの名前を叫んで歓声を上げていました。 実写化が決定した当初から公開を楽しみにし、予告編を何十回も観ているという女性(25歳・会社員)も、「制作者の原作への愛が感じられるのがいい。出てくるポケモンがみんな可愛いかった」と大満足していました。 それに引き換え、予告編がネット公開されたばかの『ソニック・ザ・ムービー』は、同じく日本産ゲームのハリウッドによる実写化でも「キャラクターが気持ち悪い」と酷評の嵐。
その影響でなぜか「ソニックが怖すぎてピカチュウに癒やされに来ました」という人が続出し、『名探偵ピカチュウ』の予告編が再度バズるという現象を引き起こしました。 ちなみに現在、『ソニック・ザ・ムービー』は「11月の公開までにキャラクターを作り直します」と監督が発表する騒動に発展していると『フォーブス Forbes』が伝えています。
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