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根性焼きで彼への愛を証明。体を張った女子大生の恋の結末は…

大好きな彼への最後の悪あがき、“根性焼き”

「彼から“話がある”ってメールが来たのが、スナックでのバイト中で。嫌な予感がしたので“お客さんのタバコを買ってくる”と店を抜け出しました」  夜の公園で待ち合わせをした二人。キャバドレスのまま店を飛び出してきた直美さんを前に、彼は冷静に“他に好きな人ができたから別れたい”と言ったそう。 「その相手が、私も知ってるカフェのバイト仲間の女の子で。私の相談をしてるうちに、相談相手の女の方を好きになっちゃったって言う、まあよくある話ですよね。  でも当時の私は許せなくて、“そんな女より私の方がずっと彼のことが好きだ”と訴えるために体を張る事にしたんです」  その時直美さんがポケットから取り出しのは、客用に購入したタバコ。接客用に持っていたライターで火をつけ、あろうことか自らの腕に押し付け、“これが私の気持ちだから、見ておけ!”と絶叫した。 根性焼き「今から思うと、なんで根性焼き?って思うんですが…(笑)。あの時は頭が真っ白になって、想いを訴えるための手段がそれくらいしか思い浮かばなかったんですよね。こんなに私が体を張ってるんだから戻ってきてくれるだろう…と思って彼を見たら、今までで一番ドン引いてましたね」  彼は絆創膏(ばんそうこう)を買ってきてくれたそうだが、その後直美さんに連絡をしてくることは二度となかった。 「別れた後“このまま進級すらできなかったら、もう私何もなくなっちゃう”って思って、そこからは真面目に学校に行くようになりました…。スナックのバイトは結構長く続けましたけどね。  今でも彼氏ができると依存してしまいがちで、ついつい仕事に行きたくなくなったりしちゃいます(笑)。気を引き締めないと、恋愛で人生変わっちゃうかもしれないから気をつけないとって思ってます」  タバコを燻(くゆ)らしながら少し寂しそうに語った直美さん。どうかそのタバコを再び腕に押し付けることがないように願うばかりである…。 ―シリーズ「恋に狂ったワタシ」― <文/桜トン吉 イラスト/真船佳奈>
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