妊活を隠す女性たちの本音。SNSの裏アカで告白する人も
妊娠し、秋ごろに出産することを今年の3月に公表した、作家でブロガーのはあちゅうさん。おめでたい出来事にもかかわらず、その発表によって批判の声が数多く上がっていました。
そのひとつの理由は“妊活公表後リアルタイムで報告する”と宣言しながらもほどなく妊娠したことを隠して、不妊に悩んだり、クリニックに通う様子を更新していたからのようです。
妊活をする女性は、ほとんどが周囲に内緒にしていると言います。そんな中、妊活を公言したはあちゅうさんは、妊活女性にとって救世主あるいは革命家のような存在でありました。
彼女たちはなぜ周囲に隠すのでしょうか。そして、妊活は本当に「誰にも言ってはいけない」ものなのでしょうか。
筆者が妊娠した際、不妊治療を経てのことだと告白すると、「私も不妊治療/妊活をしていた(している)」とひっそりカミングアウトしてくる友人が多いことにびっくりしました。
30代の友人が多かったので当然ですが、子どもはいらないポリシーであると思いこんでいた夫婦、一人目が簡単に出来たように見えた夫婦、その形は様々でしたが、何もしていないように見えながらも皆、妊娠のための努力をしていたことは驚きでした。
「周囲に伏せて妊活や不妊治療している、していた人を知っていますか」と周囲にアンケートをとってみたところ、こんな声が聞こえました。
「ママ友の家に行った時、二人目はまだ考えていないと言っていたのに、葉酸サプリやルイボスティーなど、わかる人はわかる妊活グッズがあった」(32歳/専業主婦)
「学生時代の同級生の男性に妊娠を報告したら、まず『治療をしたか?』と聞かれた。肯定すると、不妊治療の方法などやけに詳細なことを尋ねられた。その男友達も、結婚しているが子ナシ。自分から何も言ってこないけど、もしかして、妊活中なんだと思います」(40歳/IT関係)
「何年も子供が出来なかった友人がいきなり双子を妊娠したので、多分治療していたのでは?」(38歳/公務員)
妊活を隠している友人がいる、妊活していたけど周囲には言わなかった人はやはり多いようです。
なぜ、そこまで周囲に妊活していることを言わないのか――。
それは妊活を告白することで自分を追い詰める結果になる可能性があるとわかっているからかもしれません。
ぼんやりとした将来の夢とは違い、タイムリミットがある以上、結果は「妊娠できた」か「できなかった」かの二択になります。最初は軽い気持ちで告白したとしても、妊娠報告が長らくできないと、それは劣等感にかわり、「自分が妊活してると知る人」がいるだけでプレッシャーになってしまいます。
同じ妊活をしている友人同士であったらなおさらでしょう。「一緒に妊活をがんばろう」と励まし合いながらも、心の中ではお互い「どうか自分より先に妊娠しないでほしい」と願っているという声も聞きます。
周囲にもいる? 隠れ妊活女子
「自分より先に妊娠しないで欲しい」という葛藤
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