それからも店の経営不振は続き、ついに店は閉店することになったそうです。
「閉店というかオーナーが変わったので、店名を変えてリニューアルすることになったんです。新しいオーナーが風水とか占いが好きで、これまでの内装をすべて変える工事が行われることになったんです。
それで工事前にお祓いをやることになり神職や祈祷師の人が来たのですが、そのときにとんでもない事実が発覚したんです。なんでも、
数十年前に店の前の大通りを真っ直ぐ行ったところで爆発事故が起きて何十人もの人がなくなったそうです。
さらにその後、とある大規模火災が起きたときには同じ大通り沿いにあるお寺が遺体安置所になっていたらしく……。祈祷師の話によると店前の大通りが霊が通る霊道になっていて、その終点地である店のビルに良くない気が集まっていると言われたそうです」
その後、
霊能師に相談して霊が集まりにくいといわれる内装に工事したところ、今までの災難が嘘のように治まったといいます。
「とはいえ、エレベーターの横にガッツリ盛り塩が置いてあったりして、いかにも“出る”のがお客さんにバレバレだったんですよね。結局、リニューアルしてしばらくしてから退店しちゃいました。さすがにあの話を聞いたあとも働けるほど根性座ってないですよ(笑)」
霊を信じるかどうかは別として、なんだか運気がよくない場所ってありますよね。身の回りで良くないことが続いたら、一度調べてみるのもアリかもしれません。
―シリーズ「怪談・ゾッとする話/不思議な話」―
<文/カワノアユミ>
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