田舎のダサ女子が初の海外留学で涙ポロポロ…グランドスタッフになった私の原点
機内ではまるで囚われの気分
離陸。いよいよ、本当に海外に行くんだと腹をくくらなくてはならないときがきました。「ホストファミリーに会ったらなんて挨拶をしよう」「ていうか、着いた翌日から学校だよね」、あー、大丈夫かなとモヤモヤしていると機内の照明が落ち、ほかの乗客が寝静まっていきます。私は初のロングフライトの緊張もあって眠れるわけもなく、ブランケットに包まって体を小さくしていたっけ。
それから何時間かすると、機内に灯りがつきます。CAが忙しなく動き出すと、フワッと食べ物の香り。機内食です。
偏食が酷かった私は、この頃食べ物の香りすらも苦手だった。それも機内という密室。いつもより食べ物の香りが濃く感じて、軽く乗り物酔いをしていたところにダブルパンチ。すっかり気分が悪くなってしまいました。なるべく香りに近付かないように寝たふりをして、機内食が自分のもとに運ばれてこないようにやり過ごす。これが海外への洗礼でした。
食事の時間が終わると再び機内が暗くなります。落ち着かない様子でゴソゴソと動いている私のもとに一人のCAがやってきて、「食事が取れそうだったら声をかけてくださいね」と。まだ言葉が通じる……、これから留学に行くというのに、日本語にホッとした瞬間。

泣きながら食べたチョコは塩っぱかった
高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。2021年からは、WEB小説の執筆も開始。Instagram:@saori_takagi


