「娘は年の離れた妹」設定で彼氏を作りまくる毒母がひどい…
親とは、一番身近な存在であると同時に自分では選ぶことができない。どんな時でも、自分の味方であってほしい母親という存在が、時にトラブルの元凶となってしまったら……。
都内にある有名大学に通っている坂下由香里さん(仮名・21歳)は、若作りしすぎる実母のウソにつきあわされて自己肯定感が低くなってしまったといいます。
最初に驚いたのが、由香里さんは実母のことを「瑞枝さん」(仮名)と名前で呼んでいました。
「母からは、物心がついた時から名前で呼ぶように言われていました。『外では独身で通しているから』とずっと言われていたのですが、言葉の意味が分かるようになったのは小学校に入るくらいでしたね……」
いったい母親はどういうタイプなんでしょうか。
「瑞枝さんは、まだ43歳で見た目も若く見られます。タレントでいうと、永作博美さんのような。彼女は陰気な私とは違って、ずっと恋人がいるんです。」
由香里さんは、母のウソのために、子どもの頃は一緒に歩くのを禁止されていたとか。つねに母から数メートル離れて歩くように言われていたのです。
「瑞枝さんは、化粧品売り場では独身をとおしていたので、遠くからその姿を見ていました。ある時、エスカレーターで母を見失いそうになり、走って追いかけて『ママー』と叫んだら、焦って掴んだ私の手を振りほどかれ、顔を叩かれました。『あ、ママって言っちゃダメなんだな』って理解しましたね」
由香里さんを守るような、父親はいなかったのでしょうか。
「両親は私が3歳の頃に離婚していたので、父の記憶がほとんどないんですよ。母の実家は、団体客の飲み会ができるような座敷がある居酒屋を経営していました。学校帰りは祖父母のところに行って、普段の生活は瑞枝さんと二人でマンションで暮らしていました」
彼女の母の「女性でいたい」という欲求は、次第にエスカレートしていきます。
「祖父母が、私の将来を心配して大学の付属校の中学受験を勧めてきたんです。その時に家庭教師をしてくれた大学生と、母親がつきあってたんです。
ある時、小学校から急に帰ったら、明らかに母が慌てていて、風呂場を見たら使用済みの避妊具が落ちていました……。母はそれから年下好きがエスカレートしていきました」
由香里さんは、諦めにも似た表情で、ため息を漏らしました。
外では「独身・子なし」で通す母
中学受験の家庭教師とデキちゃった母

1
2