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『ジョーカー』のパロディ動画が話題。可愛いキャラたちが不気味な姿に

 大ヒット上映中の映画『ジョーカー』のセサミストリート風パロディ動画が、「皮肉が効いていて面白い」と話題になっています。

パロディもR指定?ゴミ箱に住むアンチヒーロー誕生秘話

 動画を公開したのはアメリカの人気バラエティ番組『サタデー・ナイト・ライブ Saturday Night Live』。
 セサミストリートをゴッサム・シティのように腐敗させ、機嫌が悪くゴミ集めが好きなキャラクターである緑のキャラクター“オスカー”をジョーカーに見立て、なぜ彼が今のような“オスカー・ザ・グラウチ(不機嫌なオスカー)”へと生まれ変わったのかを描き、爆笑を誘いました。
本家セサミストリートでのオスカー・ザ・グラウチ「The Pursuit of Grouchiness: Oscar the Grouch's Guide to Life」 (The Sesame Street Guide to Life)

本家セサミストリートでのオスカー・ザ・グラウチ「The Pursuit of Grouchiness: Oscar the Grouch’s Guide to Life」 (The Sesame Street Guide to Life)

 オスカーの人間版を演じたのは、その日、番組のホストを勤めた俳優のデヴィッド・ハーバー(44)。 『ストレンジャーズ・シングス』(Netflixオリジナル)の警部役でゴールデングローブ賞候補になった実力派が、ゴミ収集業者からゴミ箱の中で暮らすモンスターに変貌するに至ったオスカーの半生を怪演しています。
 予告編のような作りになっており、「『ジョーカー』の製作スタジオと心のゆがんだ『セサミストリート』ワークショップが贈る、新たなアンチヒーロー誕生秘話」とナレーションが入り、最後にはR指定マークまで提示される凝りよう。  予告編にありがちな有名紙の絶賛コメントテロップでは、 「私たちは暗黒版オスカー・ザ・グラウチを期待していたか? -ザ・バラエティ」 「いや、まったく(期待して)ない -ザ・ニューヨークタイムス)」 と表示。ここでも徹底したパロディをやってのけました。

おなじみのテーマ曲とキャラがイヤ~な感じで描かれる

 BGMにはおなじみの『セサミストリート』のテーマ曲が背徳感たっぷりにアレンジされたピアノ音が鳴り響き、これまたおなじみのキャラクターたちの暗黒版がイヤな感じで続々と登場するパロディ動画。
 ピンクの可愛いプレーリー・ドーンは、ポン引き、ビッグバードはストリッパー、紫色の肌の吸血鬼風キャラ・カウント伯爵はドラッグ中毒に。さらに、クッキーモンスターはホームレス、そしてエルモがメキシコからの違法移民として逮捕されてしまうなんて!   子どもの頃から親しんてきたキャラクターたちの暗黒ぶりに、観ているこっちもだんだんとダークな気分にもなってしまうのも、本家『ジョーカー』を観たあとに感じた、あの複雑な感情に似ています。  すでに『ジョーカー』は世界興行収入900億円突破、日本でもすでに35億円の興行収入をあげている超ヒット作品。主演のホアキン・フェニックス(44)は、本年度アカデミー賞主演男優賞の本命候補とも言われています。
 対するパロディ版は、バカバカしいながらも現在のアメリカを風刺するような内容。しかも、主演のデヴィッド・ハーバーの演技が上手すぎるため、ついつい見入ってしまう人が続出中だとか。  パロディ版の賞レースがあったら間違いなく主演賞と作品賞候補の1本。ぜひ何か賞をあげてほしいです。 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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