本作には、ある悲劇的な事故をきっかけに2つの家族に巻き起こる、大切な人との永遠の別れ、幼い過ち、人間の弱さや無力な自分のふがいなさが描かれている。その痛みや悲しみが本当の意味で癒やされることなんてないと、私は知っている。
でも、登場人物たちが歯を食いしばって試練を乗り越えるさまに、一人一人の人生がやがて繋がって導かれる奇跡に、私もなんとか生きていける気がした。
だんだんとあの人の記憶がおぼろげになることに怯えた夜もあったけど、私の中で生きている、人生は共にあると思えば自ずと胸が温まる。独りだと感じることは尽きないけれど、なんてことはない、私の人生すら、多くの人が過去から紡いできた物語の一部、完結することのない壮大な環の1パーツにすぎないのだ。
そう思うとなんだか笑ってしまうほどちっぽけで、気が楽になった。だからこそ、ちっぽけな私の些細な一歩が、巡り巡って誰かの救いになることを願って、今日も私は前を向いて歩いていく。
『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』’18年/アメリカ/1時間57分 監督/ダン・フォーゲルマン 出演/オスカー・アイザック、オリヴィア・ワイルド、アントニオ・バンデラスほか 配給/キノフィルムズ
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<文/宇垣美里>
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