仲田さんの猫愛は自身がデザイナーを務めているRibbon Catにも反映されています。
Ribbon Catは特定の猫をモデルにしたものではなく、仲田さんが思い描いている“猫の象徴”をキャラクター化したもの。「
すべての猫にリボンを」というキャッチコピーには、深い祈りが。
「私の中でリボンは愛しいもの、大切なものにつけるというイメージがあります。リボンは人から愛されている、大切に思われている証。人と猫は古くから同じ世界に生き、お互いを必要としてきました。土地や環境によって共存の仕方はひとつではないかもしれないけれど、
すべての猫が人の愛を感じて生きていけますように……という願いを込めました。」
また、仲田さんが2年前に描いた油彩画「みんな何か欠けている、みんな何か持っている」も奥深い作品。
この作品は自身や飼い猫のグレちゃん、チャムくんをモチーフにしたもの。
「チャムは目がないけど、足は4本持ってる。グレは前足が1本ないけど、目は2つ持ってる。私は人間だけど猫みたいに柔軟に生きたいし、チャムみたいな長い尻尾にも憧れる。」
たとえ何かが欠けていたとしても何かはちゃんと持っていて、
そのままの姿が愛おしい。この作品には、そう感じさせてくれる力があります。
大人だけでなく子どもの心にも響く表現法で命の大切さを訴えかけている仲田さんは、今後も猫を描き続け、猫の幸せに繋がるような活動をしたいと意欲を燃やします。心を揺さぶる、かわいくも奥深い作品をこれからも待ちわびたくなりますね。
<文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291