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新型コロナ「“除菌グッズ”無理に買わなくていい」衛生のプロに聞いた

 インフルエンザ、新型コロナウイルス……、「予防」に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか? 掃除道具 そこで、健康を守るお掃除士で、『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)の著者であり、32年間病院の環境衛生に携わってきた松本忠男さんに、予防のための環境づくりについて聞いてきました。

①”除菌”グッズは無理に買わなくてもいい

 今、「殺菌」しようにも、アルコールが手に入りにくい状況になっていますよね。おなじみ「手ピカジェル」もアマゾンで5倍近くの値段(300ml定価1000円のところ、5000円※1)で出品されているようなありさまです。「そこで登場するのが『除菌』という概念なのですが、除菌は何の意味もない無責任な言葉なんです」と、衝撃の発言が松本さんから飛び出します。  たとえば、実際に目の前に菌が見えたとして、それをフッと吹き飛ばしただけでも、ただの雑巾で拭いても、それは“除菌”になってしまうのだとか。 「その場から菌を除いたわけですから。殺しているわけじゃないので、たとえ菌がすぐ横に移動しただけでも、その場の菌が少しでも減れば、除菌になるんです」(以下、松本さん)。 「99.9%除菌」「アルコール除菌」など、数多く並ぶ除菌と銘打った商品たちは、「いい意味でも悪い意味でも商品力が強すぎて、『これを買えば安心』のような過信を生んでいます」。なるほど、除菌グッズに私たちが期待するような万能な力はなく、必死になって買う必要はなかったんですね。 「それよりも、大切なことは手洗いなど洗浄や正しいやり方のお掃除で、病原微生物の数を減らし、感染を拡げないことなんです」

②やはり「アルコール消毒がベスト」

 新型コロナウィルスやインフルエンザを前提に考えると「やはり、アルコール消毒がベスト。細菌の活動を弱めて毒性を無効化する『消毒』や『殺菌』と書かれた、薬機法で効果効能が認められた商品を選んでください」。というのも、ウィルスは、「エンベロープ」という膜で覆われているものと、いないものに分かれており、エンベロープはアルコールに弱いのだそう。 アルコール消毒「インフルエンザにしても、新型コロナにしても膜を持っているので、アルコールでウィルスにダメージを与えることができます」。  これがノロウィルスのような一部のエンベロープを持っていないウィルスについては、「アルコールに強いため、家庭であれば塩素系の漂白剤を使った殺菌が必要です」。 ※【2/24追記】「次亜塩素酸水」についての記述は、編集部での事実確認が不十分だったため、削除します。
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