News

コロナパニック、アメリカでも。買い占め&コロナビールがとばっちり?

 各地で影響が拡大している新型コロナウイルス。  アメリカでもここ1週間ほどで感染者が急増し、現地時間4日にカリフォルニア州で、7日にはニューヨーク州で非常事態宣言が出されました。

なぜ?懐中電灯や電池の買い占めも!?

『ザ・ニューヨークタイムズ The New York Times』によると、3月7日、ニューヨーク州での感染者数が前日より45人増え89人になったことを受けて、クオモ州知事が非常事態宣言を発令。必要な物資や人員の確保をしやすくし、感染拡大の防止に努めると発表しました。  7日現在、同州だけでも2773人余りが自宅隔離状態。カリフォルニア州やペンシルバニア州、ワシントン州、メリーランド州でも非常事態宣言が発令されており、米国内での死者は19人、感染者は380人を超えています。  今回の会見で、クオモ知事は「(新型コロナウイルスに)感染してもほとんどの場合が軽い症状か、症状が出ないまま」であることを強調し、「ウイルスより怖いのは恐怖心だ」と訴えかけて市民への冷静な行動を求めました。  これは、すでにパニックによる買い占めがアメリカでも起こり始めているからだと思われます。
『ニューヨークポスト New York Post』によると、国内で2人目の感染者が報じられた直後の3月3日時点で、ハーレムやクイーンズのドラッグストアでは、消毒スプレーやウェットティッシュなどの他に、水や缶詰、オートミールといった食料品、電球、電池、懐中電灯、キッチンペーパーなどの生活雑貨などを買い込む人が続出。  電池や懐中電灯なんて、ウイルスが原因で停電になることなど考えられませんが、日本でもデマが出回りトイレットペーパーが一時売り切れ状態になっていましたし、人は不安に陥ると何でも買い占めてしまうのかもしれません。  この異常な空気を察してか、オバマ元大統領は次のようにツイートしています。 「常識的な予防措置で自分自身とコミュニティを守りましょう。手洗いを忘れずに。体調が悪ければ自宅療養し、疾病対策センターと地元の保険局の言うことをよく聞いて。  マスクは医療従事者のために取っておきましょう。落ち着いて、専門家の意見を聞き、科学を信じて」

マスクはしないお国柄。でも消毒液は売り切れ状態

 実際、ボストン郊外にあるドラッグストアに勤める薬剤師(女性・38 )が言うには、ここ最近ハンドサニタライザー(手用消毒液)に関する電話での問い合わせが急増したといいます。 「アメリカでは日頃からジェル用のハンドサニタライザーを携帯している人が多いのですが、そこに来て今回の騒動。相当品薄になっています。  今、Facebookには『消毒液が売り切れているけど、手洗いだけはしっかりやろう!』といった類のメッセージがたくさん出ていますよ」
ハンドサニタイザー

写真はイメージです

 小中学校での習慣も変わってきたと話すのは、ニュージャージー州の私立小学校で日本語を教える教員(女性・30)。 「うちの学校では1クラス終わるごとに、子どもたちに手を洗わせてから次のクラスに移動させるようになりました。日頃はそこまで徹底はしていませんが、この騒動が終わるまでは慎重にならざるを得ませんから」  とはいえ、もともとアメリカ人はマスクをする習慣がなく、オバマ元大統領がツイートするまでもなく、医療機関で働いている人でもない限りマスクをしないお国柄です。風邪やインフルエンザにかかった人でもマスクは着用しません。  今回話しを聞いた二人も、「観光客以外でマスクをしている人は、街中でみかけたことがない」と話していました。  毎年3月は各大学で1週間の春休みがあります。地元の学生はフロリダなどで羽目を外し、留学生なら家族がアメリカへやって来たり、家族のもとへ帰ったりすることもあったと思うのですが、今年は例年通りにはいきそうにありませんね……。
次のページ 
コロナビール「買わない」回答の38%へ批判
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ