星野源が明かした“裏側”にゾクゾク。人気番組でなぜ6曲もエンディングを作ったのか
佐久間宣行が企画演出・プロデュースを手がけた、星野源とオードリー若林正恭のトーク番組、Netflix『LIGHTHOUSE』を、単純にトーク番組と思って見始めたら、星野源が心理カウンセラーのようだった。
LIGHTHOUSEとは星野と若林のユニット名である。佐久間Pが「悩める人々の明かりを照らす灯台でありながら、自分たちの足元は暗そう」という意味を込めてつけたそうだ。
“LIGHTHOUSE”としての星野と若林は、2022年10月から23年5月までの半年強、全6回にわたって、1カ月に1回、“悩み”をテーマに語り合った。
出だしはざっくばらんに話し始め、その流れで、メイン企画である「1行日記」のコーナーに入る。現在の悩みや、日常の出来事を短く記したものをもとにトークを展開、そのほか、若者が語る悩みを、番組スタッフが撮った動画を見て、他者の悩みにも思いを致す。とりわけ「1行日記」が、鋭く時代を照射し、世間の欺瞞(ぎまん)への解像度高く、共感を呼ぶ。
各回の締めに流れるのは、星野が作詞、作曲したその回のトークに合ったエンディング・テーマ。なんて贅沢な企画であろうか。
星野と若林という、トークのうまさに定評のある人気者がトークするというお手軽な企画ではなく、ありきたりな番組とは違うことをやろうという気概。そこが、星野、若林、佐久間がクリエーターとして信頼できるところだろう。
星野源・若林の「1行日記」が鋭く時代を照射し共感を呼ぶ
全6回は、それぞれ「暗黒時代」「東京~光と闇~」「Christmasプレゼント」「サプライズライブ」「ドライブと決意」「LIGHTHOUSE」というタイトルがつき、ブレイク前のふたりに縁の深い阿佐ヶ谷、セレブ感満載の港区のホテル、昭和の一軒家、ライブハウス、海に向かう車のなか、三浦海岸……と回ごとに場所を移動し、感情や関係性が刻々と変化していくようなロードムービーのようであり、ドキュメンタリーのようでもある。
星野源はなぜエンディングテーマを毎回作ったのか
それにしても、メインテーマ曲「Mad Hope」も星野作であるにもかかわらず、さらに毎回、エンディング・テーマを作るとは、いくら天才でも大変だろうし、クリエイターの矜持だとしでも、サービスのしすぎではないか? と思ったのだが、毎回曲をつくる理由を、星野が明かした。
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