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51歳芸人が「日本のドラマ界に欠かせなくなった」3つの理由。“替えのきかなさ”はどこから来るのか

ドラマ『ホットスポット』(日本テレビ系、日曜よる10時30分~)で角田晃広が演じる“高橋さん”がツボすぎる!
同作は、ひょんなことから宇宙人と出会った主人公・清美(市川実日子)の日常を描く「地元系エイリアン・ヒューマン・コメディ」。角田=高橋さんはビジネスホテルで働く清美の“ちょっと苦手な先輩”ですが、物語の核となる、ある重要な秘密を持っています。彼を見ていると、改めて俳優・角田晃広が日本のドラマ界に欠かせない存在になったと感じます。その理由はどこにあるのでしょうか。 ※この記事には、ドラマ『ホットスポット』第1話と、『半沢直樹』(2020年)の一部ネタバレを含みます。

芸人俳優からドラマ・映画俳優へ。角田晃広、進化の軌跡

言わずもがな角田は、2009年のキングオブコントで優勝したお笑いトリオ「東京03」のメンバーです。東京03は日常のシチュエーションを描くリアル系コントが人気で、今も単独ライブのチケットは入手困難といわれています。
「なんと括っていいか、まだ分からない」

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お笑い芸人がドラマや映画に出演することは決して珍しくありません。話題性のための出演というケースもありますが、高い演技力をもっている芸人が多いことも確か。角田も2011年頃からコンスタントにドラマに出演するようになりました。 当初はまだ「芸人さんが俳優をしている」という印象で、芸人としての色の方が濃かったように思います。しかし、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年)やドラマ『これは経費で落ちません!』(同)などで俳優としての才能を徐々に印象付けていきます。 そして、日曜劇場『半沢直樹』(2020年)、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(2021年)の2作品をきっかけに、いよいよ“ドラマ界に欠かせない俳優”というイメージへと変化。2023年の映画『怪物』では、喜劇俳優としてだけではない、角田の存在感を発揮しました。
そして現在放送中の『ホットスポット』では、普通のおじさんに見せかけて実は宇宙人、という重要な役どころを担っています。物語の“核”として、いつも嫌そうな顔をしながら主人公たちに振り回される姿でシュールな笑いを誘う角田。そんな彼が、日本のドラマ界に欠かせない理由は大きく3つあります。

理由1:隣にいそうなルックスで油断させてくる

リアリティのあるドラマを制作するにあたって、芸人や個性派俳優たちの存在は欠かせません。角田もそのひとりであることは間違いないでしょう。職場や友人、隣人に角田のような佇まいの人は確かに“いそう”です。 『半沢直樹』においても、上司に頭が上がらずヘコヘコする銀行員・三木役は、まさに職場に“いそう!”な存在でした。物語のはじめは「残念な銀行員を象徴的に表す役どころなのかな?」と油断していましたが、まさかの大活躍! 追い詰められ切迫した角田の表情と演技は、忘れられません。超実力派俳優たちの演技合戦が人気だった大ヒットシリーズに、確かな爪痕を残しました。
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フツメン風でありながら唯一無二
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