37歳で想定外に妊娠した私、SNSの“育児情報”に目を疑う…「無表情でお世話すると発達障害」etc
37歳で想定外の妊娠をしたフリーライターの私。
長年、生理不順で3〜4か月生理が来ないのは珍しくなかったこと、婦人科で不妊治療をしないと妊娠は難しいと言われていたこと、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性でセルフネグレクト癖があり自分の体の管理がおざなりになること、さらに算数障害(発達障害の一種で数字、計算に困難を抱える学習障害)で生理周期を把握していなかったことなどさまざまな要因が重なって、気付いたときにはすでに16週(妊娠5か月)に入っていた。
他の妊婦より遅れてスタートしたマタニティ生活で戸惑うことも多かったが、あっという間に臨月に突入した。
【連載を初めから読む】⇒連載「ADHDライター、突然ママになる」
今までも体が重くキツいとは思っていたが、臨月に入るとさらに物理的に体を動かせなくなってきた。まず、かがむとお腹が引っかかって呼吸が苦しい。背伸びをしたり買い物袋を持ったりするのも腹圧がかかる。歩くのも亀のように遅い。普段やっていた家事がどんどんできなくなってきた。
すると、それまではどんなに私が「お腹が張っていて足腰もしんどくて今洗い物するの無理」と言っても「明日の朝すればいいじゃん」と言って夕飯後の洗い物すらしなかった夫が、36週に入ってから家事をするために仕事を早上がりし始めた。
平日の料理と掃除機がけ、洗濯は私が担当したが、夕飯後の洗い物、踏み台に乗らないと届かないところの掃除、かがんだり立ったりしないとできない猫のケージの掃除、買い物、休日の料理を夫が担当してくれるようになった。なんだこの覚醒!
前駆陣痛が来る日もあり、尾てい骨痛と腰痛でウンウン唸りながら、家事をする夫をありがたい気持ちで見ていた。また、椅子に座っていてもお腹が苦しくなり、夜遅くになるとお腹がカチカチに張るようになったため、一日のうち横になっている時間のほうが長くなってしまった。
今までお風呂上がりに洗面台の前で立ってやっていたドライヤーも、もう立っているのがキツくなり、折りたたみの椅子を持ってきて座って髪を乾かすようになった。
お風呂上がりはやることが多い。普段のスキンケアに加え、妊娠線予防オイルをお腹やお尻、太ももに塗って軽くマッサージ。妊娠によるホルモン量の変化のせいで背中一面にできてしまったニキビにバシャバシャと化粧水を塗りたくる。
37週に入ったら乳頭マッサージも始まった。この乳頭マッサージが激痛だ。
一連の作業を顔にフェイスパックをつけたまま全裸で行っている姿を夫に見られ「ゴブリンみたい」と言われたのは一生忘れないだろう。そりゃ腹囲は99cmもあってお腹は突き出ているしパック姿の顔は化け物みたいだけども。
しんどいが、出産の体力作りのために適度なウォーキングをすることが推奨されている週数に入っている。歩けないほど尾てい骨痛が強い日以外は夕飯後、夫が散歩に付き合ってくれた。以前は何も妊婦の体や赤ちゃんのことをわかっていないと呆れたこともあったが、いざとなるとこの人はこんなに優しかったのかと見直した。
出産前日まで原稿を書くつもりだったが、いざ臨月に入るとどうしても体がついていかなくなった。いわゆる“マミーブレイン”と呼ばれる現象なのか、物忘れがひどくなった上、集中力も落ちてしまった。
せっかくデスクに向かえる体調のときでも集中力がもたず、原稿を書くのに妊娠前の3倍の時間がかかることもあった。WordかGoogleドキュメントをスマホにダウンロードして、今後、体がついていかないときは横になったまま書こうかとも検討中だ。
体のしんどさが限界……しかし夫の行動に変化が!
裸を見た夫からの一言は「一生忘れない」
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