「おもんない、レベル低い」粗品の審査は『THE W』の救世主となったのか? パワハラNG時代に“本音”を言う価値
12月13日、女性芸人のナンバーワンを決める『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)が開催され、芸歴21年のニッチェが優勝し、幕を閉じました。
ファイナリストやネタ以上に、話題になったのが、M-1王者である霜降り明星・粗品さんの審査です。『第14回ytv漫才新人賞決定戦』(読売テレビ系)でも審査を担当し、その際も手厳しくも的確な評が話題になった粗品さん。
『THE W』でも、粗品節は健在で、Xで「粗品さん」「粗品の審査」等のワードがトレンドになるほどでした。
Aブロック1組目の「もめんと」と2組目の「電気ジュース」の対戦後、さっそく話を振られた粗品さんは「ちょっと長くしゃべっていいですか?」と切り出し、圧倒的大差で勝利した「もめんと」に対し「大前提ウケすぎ。そこまで面白くなかったです」。
票を入れた電気ジュースに対しても「全く漫才になってない。ラジオとかXの一言ネタの羅列の発表会や」と辛らつな評価で会場を凍らせました。バラエティ的なノリで「もう黙ってくれやお前!」と突っ込んださらば青春の光の森田さんに対しても「スカしたらあかんで」と諭すなど、期待通りの粗品節。
『THE W』は、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)『キングオブコント』(TBS系)『R-1グランプリ』(フジテレビ系)というゴールデンタイムに放映される賞レースに比べ、どこか格落ち感が強い印象があります。
M-1で2回戦落ちのコンビ(グループ)や、芸歴やコンビ歴が浅い芸人さんがぞろりとファイナリストに名を連ね、実績、知名度とともに、他の賞レースとの差が歴然だからからです。正直、粗品さんの言葉を借りれば「おもんない、レベル低い」部分がありました。
ただの感想ではなかった粗品の審査
しかし、その審査はただの苦言や感想ではなく、ウケなかった理由の分析や具体的なアドバイスまでしており、真面目に審査に向き合い、『THE W』や、お笑いへの熱い思いがひしひしと伝わるものでした。



