34歳俳優の父は“野球界のレジェンド”。「東農大卒」の息子に影響され父も農地を購入。農業で培った”自分のスタイルとは」
2026年3月9日放送の『有吉ゼミ』(日本テレビ系)番組後半は、大人気コーナー「工藤農園」だった。俳優活動の傍ら、農業にも従事する工藤阿須加が、作物を育て収穫する。
元福岡ソフトバンクホークス監督である父・工藤公康との再共演回でもあった。工藤公康もまた、息子に影響されて農業を始めた。ともに農業を愛する父子共演は見応えがある。
俳優と農業。工藤阿須加があえて二足の草鞋を履く、自分らしいスタイルとは? “イケメン研究家”加賀谷健が解説する。
工藤阿須加の眼差しに感動した取材現場
山﨑賢人主演、大人気実写化シリーズの続編『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』が3月13日から公開されているが、前作『ゴールデンカムイ』(2024年)の取材現場で、感動すべき眼差しに出会ったことをよく覚えている。 誰の眼差しかというと、前作から引き続き、冷徹に任務を遂行する軍人・月島基役を演じる、工藤阿須加の眼差しだ。彼ほど直向きで透明な眼差しの人に出会ったことがない。約30分間の取材時間、インタビュアーである筆者はそう強く思った。 きっと、清らかな眼差しが演じる役柄に対しても、実にフラットかつ的確な理解を促すのだろう。役作りについて彼はこう言っていた。「その人がどう生きてきたか、普段何を考えているのか、どういう人と会っているのか、実はそれが役作りに大きく反映されている」。まったくその通りだと思う。
人間性の根底にある豊かな土壌
つまり、工藤阿須加の役作りと演技の根底では、常に俳優本人の人間性が強く影響している。 俳優も人間である以上は、演じる役の役柄に自分の人間性が加味される部分があり、それが自然と滲む中で演技全体がまろやかに発酵する。工藤が言う役作りとは、まさにそうした過程のことではないか。 そうやってその人にしか出せない味わいが醸される。俳優は一人ひとり、独自の発酵技術(役作りの方法)を持っている。 当然、人間性が豊かであればあるほど、演技は発酵し、さらに熟成する。まるでワイン醸造のようでもある。醸造に必要なブドウ(その他の農産物)もまた、豊かな土壌によって育まれなければならない。 同様に俳優にとっての土壌は人間性だといえるだろうし、その他にも実際に演技が映る、映像作品の画面だって含まれるだろう。 2016年公開映画『夏美のホタル』で主人公の恋人役を演じた工藤は、田舎の縁側を格好のシチュエーション(土壌)として、ふと佇んでみたり、タイミングよく座ってみることでオーガニックな演技を画面上で育んでいた。









