雪道で転んだのに心配どころか大笑いする彼氏…ひどいセリフとは?
滑りやすい冬場の雪道は歩くのも大変です。札幌市消防局の統計によると、平成30年度に北海道札幌市内で雪道の転倒で緊急搬送された人の数は961人。
ひとつの自治体でこれほど多いとは驚きですが、転んでケガをしたけど救急車を呼ばなかったというケースも多いはず。それを含めると、全国では相当な人数におよぶことが容易に想像できます。
しかも、雪がほとんど降らない首都圏に住んでいる人は雪道を歩くことに慣れていません。結婚するまで埼玉県に住んでいた岡江直子さん(仮名・31歳/福祉施設)は、雪道での転倒がきっかけで恋人と別れることになったといいます。
「5年前、当時付き合っていたカレと群馬県の四万温泉に1泊2日の温泉旅行に出かけたんです。電車とバスを乗り継いで行ったのですが、温泉街の道はところどころアイスバーンになっていて、バス停から数十メートル歩いたあたりで思い切り転んじゃったんです」
「キャーッ!!」という叫び声とともに尻もちをつく形で臀部(でんぶ)を強打。彼氏はその姿を見て、心配するどころか腹を抱えて大笑いしていたとか。おまけに転んだことをしばらくバカにしてきたそうです。
「普段から人の揚げ足を取るのが好きな人でしたけど、目の前で自分の彼女が転んだらさすがに心配しませんか? ケガをしてる可能性だってあるのに気遣う言葉は一切出てきませんでした」
その後、温泉に入った際に脱衣所の鏡で確認すると、痛みはすでに引いていましたがお尻にはアザができていたそうです。
「けど、転んだ際にとっさに右手で地面をついてしまい、小さなしびれのような違和感と軽い痛みがずっと残っていました。内出血したのか少し赤くなっているようにも見えましたが、このときはちょっとひねった程度だと思っていたんです」
ところが、旅行から帰ってきて数日経っても右手のしびれと痛みは消えなかったため、病院で診てもらうことに。診察の結果、小さいものでしたがヒビが入っていることを告げられます。
「症状としては軽いものだったのでギブスで固定はせず、一週間ほど湿布を貼っていただけでした。利き腕で仕事に支障があったらどうしようと思っていたから助かりました」
ヒビが入っていたことは彼氏にも電話で報告したそうですが、ここでも心配するそぶりはまったく見せなかったとか。それどころか小バカにしたような口調で「お前はカルシウムが足りないんだよ。もっと牛乳飲め!」と言われます。
「軽傷とはいえ、自分の彼女がケガをしていたのにこの言い草。本当にありえないと思いましたし、悲しさと同時に怒りがこみ上げてきました。それで『今この場でそういうことを言ってくるほうがどうかしている。人としてありえない!』とキツめに話しました」
でも、彼氏の心には届かなかったようです。このとき言い返されたのは「ホラ、やっぱりカルシウムが足りないじゃん」という一言。これを聞いた直子さんは恋人関係を続けていく気が失せ、その場で別れを告げて電話を切ってしまいます。
「一緒にいて楽しい人ではあったけど、想像してた以上に気遣いや相手を思いやることができない人なんだと知ったからです。男友達としてならまだしも恋人や結婚相手としてはダメすぎますよ(笑)」

彼氏からは別れた後も《今ならまだやり直せる。俺は怒っていないから》など上から目線の復縁要請メールがしつこく届きますがスルー。
周りには「ある日、一方的に別れを告げられた!」としゃべって回ったようですが、事実を知っている共通の友人たちからは相手にされなかったそうです。
「カレと別れたおかげで今の夫と出会うことができたので、あの旅行で転んだのは悪いことばかりじゃなかったんだと思います」
たとえ、ささいなことでも自分の身に何かが起きた際、それに対する反応で相手の人間性が見えてくるもの。将来失敗しないためにもしっかりと見極めたほうがよさそうです。
―シリーズ「冬の恋愛悲喜こもごも」―
<文/トシタカマサ イラスト/やましたともこ>
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温泉街の雪道で転んだら彼氏に笑われた
その後、温泉に入った際に脱衣所の鏡で確認すると、痛みはすでに引いていましたがお尻にはアザができていたそうです。
「けど、転んだ際にとっさに右手で地面をついてしまい、小さなしびれのような違和感と軽い痛みがずっと残っていました。内出血したのか少し赤くなっているようにも見えましたが、このときはちょっとひねった程度だと思っていたんです」
ところが、旅行から帰ってきて数日経っても右手のしびれと痛みは消えなかったため、病院で診てもらうことに。診察の結果、小さいものでしたがヒビが入っていることを告げられます。
「症状としては軽いものだったのでギブスで固定はせず、一週間ほど湿布を貼っていただけでした。利き腕で仕事に支障があったらどうしようと思っていたから助かりました」
骨にヒビが入っていたと伝えても心配するそぶりも見せず

周囲に悪く言いふらされた
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。




