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子どもが欲しい一心で結婚。産まれたら「夫はもういらない」と妻が言い放つわけ

自粛中に感じた夫との“価値観の違い”

悩む女性 そして百合香さんは、今回の新型コロナウイルスでの自粛が続く中で、夫との価値観の違いを強く感じました。 「自粛中、テレビ番組で『おうちで歌おう』とか『おうちで踊ろう』とか、アーティストがやっているじゃないですか。私はそういうのが結構好きで見ていたら、夫が『こんなことしても何の意味もないよね』と冷めた口調で言ったんです。確かに直接的な対策にはつながらないけれど、子どもがいる家庭では楽しんでいる人もいるだろうし……と言ったら、無言になって部屋に閉じこもっちゃいました」  さらに、将来への不安も口にします。 「今は子どもがまだ小さいけれど、もう少し大きくなって、そんな父親を見たらどう思うんだろう? と思いましたね。今はコロナのせいでストレスが溜まっているのかもしれないけれど、夫は父親になれるタイプの人間じゃないのかも……。正直言うと……子どもも生まれたしセックスもできないのなら、もう夫はいらないかなとも思っています」  世の中には子どもがいなくとも幸せに暮らしているカップルはたくさんいますが、結婚の目的として妊娠・出産が占める割合が大きかった百合香さんにとって、目的が果たされた今、夫を「人生のパートナー」として考えることが難しくなってしまったようです。

子育てにまったく参加してくれない…

 また、妻に「もう夫はいらないかも」とまで言わせてしまうのには、他にも理由が……。  現在、子どもの授乳を3時間おきにしているという百合香さん。夫はテレワークにもかかわらず、家事はしないし、自室に引きこもって仕事をしているだけ。 「実家は近いのですが、今はコロナもあるし親に頼るのには少し気が引けるんですよね。でも、夫にストレスが溜まると自分の気持ちを言ったら『俺は上手くいっていると思っていた』とショックを受けて、またもや自室に閉じこもってしまいました。でも、いくら育児に協力的じゃないからと言っても、子どもを持つことは最初に夫婦で決めた結婚の条件。子どものことを考えると、さすがに離婚はムリですよね……」  男性は子どもが生まれたからといって急に父親にはなれない……という話はよく聞きますが、旦那さんが父親の自覚を持つのにはもう少し時間がかかるのかもしれません。百合香さんも、もう少し長い目で見てみるのもよいかもしれません。 <文/結城>
結城
ライター・社会取材系。子育てや家庭問題、現代の生きづらさなど、社会の現実に根ざしたテーマを取材し、読者に考えるきっかけを届ける記事を執筆。
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